おむつ替えや着替え、イヤイヤ期……。子育ての中でユウウツな場面を、笑いを交えて発信する動画が大人気。子育てインフルエンサー木下ゆーきさんが、子育てのアイデアを楽しく紹介するシリーズ絵本が登場しました。自身も3児の子育て真っ最中の木下さん。絵本にこめた思いや、子育ての発信を続ける中で大切にしていることを聞きました。※前編<フォロワー200万人の3児のパパ・木下ゆーきが語る“家族コミュニケーション” 「ネガティブな気持ちもちゃんと話します」」>から続く
【画像】木下ゆーきさんの絵本『はぶらしロケット』の中身をチラ見せ(全2枚)子育ては、やっぱり「大変」なことが多いものです(笑)
―― 一冊目を「歯磨き」の場面に決めたのはなぜですか?
小さい子どもの歯を磨くのって、本当に大変ですよね。僕も、寝そべる子どもを両足で押さえながら、プロレスのようなスタイルで歯磨きをしていたんです。子どもは嫌がるし、全然楽しくありません。
ある日、半ば「あきらめ」のように「ほーら、歯ブラシが上から落ちてきた」「おっ、口に入るかな? あれ、入らない……」なんて言いながら歯ブラシをくねくねと上下左右に動かしてみました。すると、歯ブラシを受け止めようと、子どもも口を開けながら顔を動かしたんです。
そこで「おっ、これ、子どもが楽しめるようにやり方を変えてみよう」と思って、歯ブラシをロケットに見立てて「はぶらしロケット」を発射させることにしました。そして、発射スイッチを押す代わりに手をたたいてもらう。すると、子どもにとって「歯磨き」がはぶらしロケットを口に入れるというゲームに変わったのです。そのおかげで口を大きく開けてくれて、歯磨きはスムーズにできました。
「ロケット」や「スイッチを押す」、「手をたたく」……。子どもの好きな言葉や行動を取り入れることで、苦手なことも楽しんでくれる。こんな自分の経験をお伝えしようと思ったのが、『はぶらしロケット』誕生のきっかけです。絵本のお話をいただいたときに、ストーリーが頭の中でサーッと描けて「おもしろいものができる!」とピンときました。

―― 絵本を作るうえで工夫したところは?
「はぶらしロケット」が口の中に到着したシーンは、ぜひじっくり見ていただきたいですね。さまざまな個性あふれるバイキンたちが口の中でパーティーをしています。絵本を見ながら「このバイキンはなにをしているかな?」「どのバイキンが好き?」なんて親子で話すのも楽しいと思います。バイキンたちが最後どうなるか、そこも見ものです。
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