モデル 冨永愛(写真:JOICFP)
モデル 冨永愛(写真:JOICFP)

 2020年3月、10年ぶりにパリコレに復帰して話題を集めた。今年39歳を迎えるスーパーモデルは、感覚を研ぎ澄まし、自分の引き出しを開き続け、カメラの前に立つ。AERA 2021年3月1日号から。

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 新しい引き出しを開き続けている人だ。一昨年のドラマ「グランメゾン東京」や「オー!マイ・ボス! 恋は別冊で」(放送中)の出演といった俳優業、昨年3月に出版された『冨永愛 美の法則』の執筆や、絵本『女の子はなんでもできる!』で初めて手がけた翻訳など、表現者としての活躍が目覚ましい。コロナ禍も忘れてしまうほどだ。

冨永愛(以下、冨永):コロナ禍だからといって、ありがたいことにそんなに仕事の変化はありません。ただ、(2020年3月に)約10年ぶりにパリコレクションのランウェイに復帰して、第1段階はクリアだなと思ったところで、新型コロナの感染拡大が始まった。次に行けないのは、悔しいですね。コロナ禍で一番変わったのは、ファンの人たちとよりつながろうという気持ちです。実際につながることができない分、少しでも何かできればと考えています。

■チャンスをつかむ準備

——出演作が相次ぐが、俳優業をどう捉えているのだろうか。

冨永:演技は機会があれば、今後も挑戦してみたいですね。大河ドラマもやってみたい。時代劇だと着物のサイズがないかな(笑)。でも、男役をやれたら面白いかもとか、勝手にいろいろ考えています。演技レッスンも受けています。チャンスが来たらつかめるように、が昔から私のモットーです。時間がある時は、怠りなく準備しています。

——とはいえ、いま一番一生懸命していることは、「モデルを継続していくための体のメンテナンス」だという。

冨永:食事とかトレーニングとか。今は、身体をガッツリ追い込む日が2週間に1回。普段は1日おきか2日おきに30分だけ、家でトレーニングをしています。ヨガはその前に必ずやります。内容は体幹トレーニングだったり自重トレーニングだったり、ダンベルを使ったりといった筋トレです。走ることは嫌いなのでしません。私は走ると膝を悪くする体形らしいので、無理に走らない。歩くのは好きなので、歩いています。

 もともと細くてたくさん食べてもガリガリでした。20代半ばごろから体を変えよう、筋肉でデコレーションしていこうとトレーニングを始めたんです。大変ですが、徐々に理想に近い体になっています。

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