約400レッスンのフィットネスプログラムを提供する同社によれば、今や主流は「楽しみながら体を動かせるフィットネス」とか。かつて多くの落伍者を出した軍隊式のビリーズブートキャンプもマイルド化。続けられるフィットネスに生まれ変わったらしい。

 さっそく15年ぶりに入隊してみた。50代半ばで日本人女性と再婚したことでも知られるイケイケのスパルタインストラクター、ビリー隊長も今や65歳。だが筋肉モリモリの肉体といい、ビジュアルは当時とほとんど変わらない。

 一方、物腰はずっとマイルドに。厳しかったレッスン中のかけ声も、「その調子」「がんばれ、燃焼が始まるぞ」といった、褒めて伸ばす系にキャラ変していた。

 ただし、自分が当時から15歳、確実に年を取っているせいもあるんだろう。実際に入隊してみると、30分のレッスンが長くてキツいこと。その代わりネットには、「入隊して1カ月で4キロ痩せた」などのユーザーの報告も見える。

 ちなみに私の場合、はりきりすぎて、腰をギクッと……。三日坊主どころか、2日目で休隊中となっている。

■傘を開けば風呂サウナ

 ステイホームでは、10歩も歩けば行ける極楽として、家のお風呂も注目されている。「お風呂の湯圧や、温熱、浮力、心身弛緩効果で無理なく痩せる」という『かんたんお風呂トレダイエット』(ゆきんちょ監修)は、お風呂のなかでできる1日3分のエクササイズを紹介。浮力の助けで、腰を痛めたダイエッターにも、続けやすいエクササイズとなっている。

 お風呂関連では、一時は売り切れになるほどヒットしたのが「お風呂 de サウナ傘」だ。リラックスするお風呂時間をダイエットにも役立てる一石二鳥のグッズ。こちら、家電量販店で2470円(税込み)で購入した。

 使い方は簡単。お湯をはったバスタブに入って、自分の頭の上にかぶせるだけ。湯船の湯気が傘の中に充満して、サウナのような状態を作り出す。

 正直、ユニークなビジュアルに惹かれて買ってみたものだが、使ってみるとこれがなかなかの本格派。しばらくすると汗がじわじわ出てきて、顔だけサウナ状態に。

 傘をはずしてお風呂から出たあとの冷たい外気も気持ちよく、サウナの「ととのう」感じまで味わえてしまった。とはいえ、湯上がりのビールもサウナ上がり並みにおいしいので、かえって体重を増やさないように注意して。(ライター・福光恵)

AERA 2020年12月7日号より抜粋