「コロナかも」の駆け込み寺にも 急増するオンライン診療が果たす役割とは (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「コロナかも」の駆け込み寺にも 急増するオンライン診療が果たす役割とは

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井上有紀子AERA#新型コロナウイルス#病院
オンラインで患者を診療する様子。東京都千代田区の九段下駅前ココクリニックで (c)朝日新聞社

オンラインで患者を診療する様子。東京都千代田区の九段下駅前ココクリニックで (c)朝日新聞社

オンライン診療なら、通院せずにスマホなどで医師の診療を受けることができる(写真:メドレー提供)

オンライン診療なら、通院せずにスマホなどで医師の診療を受けることができる(写真:メドレー提供)

 千代田区の九段下駅前ココクリニックの石井聡院長の元には、2~4月に160件以上オンライン診療の予約があった。

「問診だけでは判断できませんが、万が一、新型コロナだったらと不安に思う患者さんのおよそ9割が風邪のような軽い症状です。状況を整理すると、『やっぱりそうですよね』と落ち着いてくれます」(石井院長)

 石井院長は患者とこんなやり取りをしている。

「症状はいつからですか」
「3週間前からせきが出る」
「どんなせきが出ますか」
「明け方や晩にせき込む」

 であれば、新型コロナよりぜんそくの可能性もある。たんも少ないので風邪かもしれない。体温は微熱。問診中、せき込むこともない。症状は重くない。

「風邪かもしれませんね。新型コロナだとしても軽症でしょう。治らなければ来てください」

 せき止めと解熱剤を処方した。患者は「少なくとも重症ではない」と安心した様子だ。

 確かに、オンライン診療にはできないこともある。聴診器をあてることも触診も、全身の様子をうかがうこともできない。顔色も照明の具合によって変わる。音声も声の震えまでは拾えない。だが、石井院長は「問診でわかることは多い」と話す。

「研修医の頃、問診、身体の診察、検査の割合は、7対2対1と教わりました。つまり、問診で7割わかる。いつからどんな症状があるかを丁寧に聞くだけである程度見当はつきます。病気は新型コロナだけではないので、丁寧に問いかけています」

 手近にある油性ペンなどにおいの強いものを嗅いでもらえば、嗅覚も確認できる。

 医療機関にも、オンライン診療を導入したい理由がある。クリニックには、事前の連絡なしに発熱した患者が現れることもある。受け付けで体温を測って熱があるとわかる患者もいる。発熱患者はすぐに別の部屋に案内するが、対応するスタッフに感染する恐れもある。待合室を消毒するのも手間がかかり、感染を防ぐ資材も不足がちだ。石井院長は普段より患者と距離を取って診療しているが、着用するマスクは市販のサージカルマスクだ。


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