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探偵に錠前技師“ニッチ職”目指す人の勝算は?

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ガル探偵学校/電波を拾う「広帯域受信機」を使って、盗聴器を探す木村春一さん。数分で発見できた木村さんに対して、講師は「音を聞いて判断するので、センスもかかわる」と高評価。盗聴器の捜索は、尾行とともに需要のある仕事だという(撮影/井上有紀子)

ガル探偵学校/電波を拾う「広帯域受信機」を使って、盗聴器を探す木村春一さん。数分で発見できた木村さんに対して、講師は「音を聞いて判断するので、センスもかかわる」と高評価。盗聴器の捜索は、尾行とともに需要のある仕事だという(撮影/井上有紀子)

鍵の学校ロックマスター養成講座/一般的な住宅の鍵を作る実習をする諸房慎吾さん。新品の鍵を鉄のやすりで削る。汗を流しながら、立ったまま休みなく手を動かした。5万~10万円の工具と車があれば開業できるため、将来独立を目指す人が多い(撮影/井上有紀子)

鍵の学校ロックマスター養成講座/一般的な住宅の鍵を作る実習をする諸房慎吾さん。新品の鍵を鉄のやすりで削る。汗を流しながら、立ったまま休みなく手を動かした。5万~10万円の工具と車があれば開業できるため、将来独立を目指す人が多い(撮影/井上有紀子)

社会人が学べるニッチ職に強い専門学校・養成所(AERA 2019年9月30日号より)

社会人が学べるニッチ職に強い専門学校・養成所(AERA 2019年9月30日号より)

 社会人の学び直しにはさまざまな選択肢があるが、あえてニッチな分野を選ぶ人もいる。 マニアックだからこそ“好き”であることが強みになる。AERA 2019年9月30日号に掲載された記事を紹介する。

【図表で見る】社会人が学べるニッチ職に強い専門学校・養成所はこちら

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 国や都道府県の認可を受けた大学院や専門学校だけにとどまらない。企業が自社や同じ業界の社員を育てる、民間の養成所で学ぶ人もいる。

 木村春一さん(32)は飲食店の厨房で働く傍ら、週に1度「ガル探偵学校」に通い始めた。

 22歳から約10年間、飲食業界で働いたが、決められた通りにメニューを作る仕事に、やりがいを感じられなくなってきた。「このままでいいのか」と疑問を持ち始めたとき、友人がパートナーの浮気調査に、探偵事務所を利用したと聞いた。探偵の仕事に興味を持ち、ネットで調べて今年8月、同校に入学した。盗聴器・盗撮器の発見方法や尾行の基礎、合法的な探偵活動に必要な刑法・民法の知識などを学んでいる。数人、または講師とマンツーマンの実習が多い。

「飲食業界はアルバイトのシフト頼みで、店を回すのが大変ですし、独立するにも初期投資や在庫を抱えるリスクが大きい。その点探偵は職人に近く、自分の力でやりくりできる部分が大きい。いずれは探偵として独立したいです」(木村さん)

 探偵への依頼でもっとも多いのは、浮気や結婚前の素行調査だという。同校校長の池田直隆さん(57)はこう語る。

「独立して稼げるかどうかは人によりますが、人の悩みはなくならない。景気に左右されにくく、根強い需要のある職業です」

 同校を昨年卒業した71人のうち、44人が同探偵事務所に就職、4人は開業したという。

 鉄道駅構内の売店を運営する会社に勤める諸房(もろふさ)慎吾さん(39)は有給休暇を利用し、8月中旬から錠前技師を育てる民間の養成所「鍵の学校ロックマスター養成講座」(東京都品川区)へほぼ毎日のように通っている。錠前技師とは住宅や車、金庫などの鍵が壊れたり、なくなったりしたときに依頼を受け、現場で鍵を開ける仕事だ。これまで店頭で接客をしていた諸房さんだが、本部の企画部門に異動となり、「自分の手で仕事をしている感じがしない」と転職を考えた。近所の錠前学校が目にとまり、エレキギターなど機材いじりが趣味で手先も器用だったことから、入学を決めたという。


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