化粧をした華やか男子がカッコいい! バレエ漫画で見える時代の潮流 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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化粧をした華やか男子がカッコいい! バレエ漫画で見える時代の潮流

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清野由美AERA
岩下朋世・相模女子大学学芸学部准教授によると、フランスや韓国でもバレエを題材にした漫画が登場しているという(撮影/清野由美)

岩下朋世・相模女子大学学芸学部准教授によると、フランスや韓国でもバレエを題材にした漫画が登場しているという(撮影/清野由美)

バレエ漫画も進化する(AERA 2019年6月10日号より)

バレエ漫画も進化する(AERA 2019年6月10日号より)

 21世紀になるとバレエに関する具体的な情報が社会に行き渡り、『Do Da Dancin’!』(槇村さとる)、『舞姫 テレプシコーラ』(山岸凉子)など等身大の主人公が成長していく物語が生まれました。一方で、男性向け漫画誌にも『昴』(曽田正人)のようなバレエ漫画が登場し、ダンサーの身体が荒々しく動的に表現されました。そのリアリティーは、以前には考えられないもの。現在、青年漫画誌で連載中の『絢爛たるグランドセーヌ』(Cuvie)も、従来のスポ根やシンデレラストーリーの枠組みを超えて、普通の女の子が淡々とバレエに取り組み、国際コンクールに出場しと、「隣の子」的な現実感がより深まっています。

 最近では『ダンス・ダンス・ダンスール』(ジョージ朝倉)のように、バレエダンサーを目指す男の子が主人公の作品が目立ちます。男性が化粧をして、華やかな衣装を着て舞台に立つことが、今はカッコいい。「男らしさ」に対する態度が、社会の中で変わってきています。

 フィギュアスケート人気にも通じますが、欧米への憧憬が限りなく薄れる一方で、男女問わず「身体能力の高い人」へのリスペクトが高まっている時代。バレエ漫画もそのような時代の気分とつながっています。

(ジャーナリスト・清野由美)

AERA 2019年6月10日号


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