

現在アメリカ・カナダツアー中の新生ガールズバンド、CHAIがAERAに登場。ますます活躍の舞台を広げる彼女たちに、現在の想いを聞いた。
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撮影と取材が行われたのは、テキサスで行われるアメリカ最大の音楽見本市「SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)」への出演を皮切りに行われるアメリカ、カナダをめぐるツアー出発直前。SXSWに日本人アーティストが3年連続で出演するのは極めて異例だし、長期にわたるツアーの日程も彼女たちへの海外からの期待感を物語っている。ただし、「海外で人気がある日本のバンド」という見え方になってしまうことにも抵抗があるという。
「日本だけで売れてるのも、海外だけで売れてるのもやだ。『音楽やるならてっぺんでしょ、なんでてっぺん狙わないの?』って思っちゃうから。やるならとことんやろうよ、って」(カナ)
2018年リリースのEP「わがまマニア」、そして19年2月リリースのセカンドアルバム「PUNK」からは、自分たちのキャラクターやキャッチフレーズ<NEOかわいい>から、さらに前進したミュージシャンとしてのCHAIの姿がストレートに伝わってくる。
「<NEOかわいい>って言葉がこんなに大きくなるとは思わなかったし、(そればかり言われるのは)曲よりもメッセージが強くなりすぎているのかなと思ったりしちゃう」(カナ)
「圧倒的に大事にしてるのは曲」(ユウキ)
18年秋にイギリスを共にツアーしたスーパーオーガニズムをはじめ、海外からのラブコールも多い。だからこそ、日本から生まれた自分たちの音楽を貫くことが大事。それを彼女たちはいまも学びながら実践している。
「唯一無二は大事にしてる。誰にも似ないこと。“~みたい”って言われないように、CHAIにしかできない音楽を常にやってるから」(マナ)
(ライター・松永良平)
※AERA 2019年3月25日号