今回も細野晴臣さんが大滝詠一さんとの最後のやりとりを話してくれたり、いろんな人が聞いたことのない話をしてくれたりしましたよね。おかしかったのは野木亜紀子さんの回で、途中から“新垣結衣ちゃんをほめる大会”をずっとやってるじゃないですか?

──あれ、楽しかったです(笑)。

 連載の時は一部カットしてたと思いますけど、えんえんと尽きないみたいな(笑)。普通の飲み会で会っても同じような話をしてるから、その雰囲気が出ていてよかったです。

──今回、書籍ではなく、販売期間がある程度限られるムックという刊行スタイルにしたのは、星野さんの考えなんですよね。

 平野太呂さんの写真がきれいだったので、書籍サイズで白黒になってしまうより、雑誌サイズのほうがいいんじゃないかと思ったんですね。

 あと、ムックにしたいと思った大きな理由は、通り過ぎていくものにしたかったんです。書籍は絶版にならない限り、増刷されてずっと残りますよね。でも一生残ると思って話していたら、雑談の面白さって半減するんじゃないかなって。何も考えずに話して、その場を通り過ぎていくような雑談だからこそ、ずっと残る言葉が出てくる気がするんです。だから今回はムックにしたいですってお願いしました。

(ライター・門間雄介)