恩田:ブレハッチさんは浜松ピアノコンクールやショパンコンクールの審査員だった中村紘子さんともご縁がおありでしたね。

ブ:最初に声をかけていただいたのは、ウィーンで行われた浜松ピアノコンクールのオーディションでのことでした。演奏を終えて結果が出る前にホールの脇に立っていたら、紘子先生が近づいていらして「私、あなたの演奏がとても気に入ったわ。浜松でお会いしましょう」と言ってくださったのです。だから私は結果が公表される前に自分が通過したことを知ったわけです(笑)。その後も本選、ショパンコンクールにおいて、審査員とコンテスタントとしてのご縁がありました。まさに日本とショパンを結んだ方でしたね。

恩田:私は、ポーランド人であるショパンのイメージはある程度持っていますが、誰かの演奏を聴いて「どこか違う」と思うことはあっても、「これがショパンだ!」と思うことはあまりありません。でもあなたの演奏を聴いたポーランドの方は、「これがショパンだ!」とわかったのではないかと思うのです。

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