行動のきっかけに「占い」を活用せよ! 茂木健一郎×鏡リュウジ対談 (2/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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行動のきっかけに「占い」を活用せよ! 茂木健一郎×鏡リュウジ対談

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脳科学者 茂木健一郎さん(54、右):1962年、東京都生まれ。著書に『脳と仮想』(新潮社)、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)ほか多数(撮影/写真部・岸本絢)/占星術研究家・翻訳家 鏡リュウジさん(49):1968年、京都府生まれ。国際基督教大学大学院修士課程修了。英国占星術協会会員。著書に『占星術の文化誌』(原書房)ほか多数(撮影/写真部・岸本絢)

脳科学者 茂木健一郎さん(54、右):1962年、東京都生まれ。著書に『脳と仮想』(新潮社)、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)ほか多数(撮影/写真部・岸本絢)/占星術研究家・翻訳家 鏡リュウジさん(49):1968年、京都府生まれ。国際基督教大学大学院修士課程修了。英国占星術協会会員。著書に『占星術の文化誌』(原書房)ほか多数(撮影/写真部・岸本絢)

 世界の複雑さからすると、占いの体系は実にシンプルです。変数がとても少ないんです。ホロスコープは複雑そうに見えますが、12星座プラス7惑星の変数です。ごく限られた数の組み合わせによって、世界の多様性の全部を説明してしまうというのが、体系的な占いの基本原理です。つまり世界を縮約できる。これは実際に占う側にとってはトラップでもあり、面白さにもなります。

茂木:行動のきっかけになるというのが、占いの重要な点だと思います。狭い科学主義では、行動のきっかけは作れないんです。科学は統計が基本なのですが、AIも含めて、ビッグデータができて初めて何かが言えるんです。

 ところが初めてやることに関しては、ビッグデータがありません。ブルーオーシャン、イノベーションの現場にはデータがないんです。

 例えばスティーブ・ジョブズがiPhoneを出す時に、当たるのか当たらないのかは科学的には予想できない。でもiPhoneを出すという、その行動をしなかったら何も始まらないわけです。

●体系性という魅力

鏡:ジョブズは禅をやっていましたが、いま「マインドフルネス」のブームがありますね。禅的な瞑想って、基本的に欲から解放されようというものなのに、仕事のパフォーマンスを上げるために禅を使うのは、本来の意味とのねじれを感じます。

茂木:マインドフルネスは、完全にクリエーティビティーの支援ツールになっていますね。

 そこで面白いと思うのは、現代社会が複雑になるなかで「パーソナル・オピニオン」(個人の主張)の価値が下がっているということです。だから、なんらかの体系のようなものがないと人に信用してもらえない。

 占いには雰囲気として体系性があります。それが複雑な社会のなかで、占いを魅力的なものに感じさせているのではないでしょうか。

鏡:合理的・非合理的ということを言いますが、合理的と私たちが簡単に言える部分というのは、脳がやっているいろいろな働きというか、アルゴリズムの、わりとわかりやすい表面的な部分だと思うんです。意識がどうやって発生しているかとか、どうやって直感が働くかとか、リアリティーをどうやって感じているかということは、表層的なロジックでは、拾いきれない。占いはその深層の論理を反映している気がするんですよね。


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