江本孟紀「『ベンチがアホやから…』発言の真意とは」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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江本孟紀「『ベンチがアホやから…』発言の真意とは」

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江本孟紀(えもと・たけのり)/1947年生まれ。71年にプロ野球・東映に入団し、南海、阪神で81年までプレー。通算113勝を挙げる。その後は野球評論家、政治家としても活躍(撮影/岡田晃奈)

江本孟紀(えもと・たけのり)/1947年生まれ。71年にプロ野球・東映に入団し、南海、阪神で81年までプレー。通算113勝を挙げる。その後は野球評論家、政治家としても活躍(撮影/岡田晃奈)

●生きるために不可欠

 プロ野球は勝ち負けを競い、勝つことが生活、お金につながる世界。負けたり降板させられたりして腹が立たない選手はいませんし、そこで感情が出るのがプロスポーツ選手。自分があの局面で暴言を吐いたこと自体は、それだけ自分が感情をこめて野球に打ち込んできたことの証拠だと思っています。みんなそうでしたが、明日死んでもいいと思って投げていましたからね。野球選手時代の大変さに比べたら、それ以降の仕事はなんてことないと思えたし、あの時以上に怒ったこともありません。感情は、前向きに生きるためには不可欠なものだと思います。

 昔のプロ野球は、選手も客も今以上に感情をむき出しにしていましたね。ただ、その感情はすべて敵チームにぶつけていた。阪神─巨人戦などは試合前から選手が「今日はやったんぞ!」とベンチ間でヤジり合いをしていましたし、パ・リーグの選手がセ・リーグに対して怒りや競争心を持っていたりもしました。今は試合前に敵チームと談笑したりしているし、怒りを前に出すような選手も減りました。パワハラにもうるさくなって、選手を怒鳴りつけるようなコーチは球団側が怖くて使えないようにもなってきている。今の選手は、たぶん自分自身を相手に戦っているんじゃないですかね。(編集部・取材班)

AERA 2017年9月11日


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