──最近はAIの進歩がいろいろ話題になっていて、小説を書いたり、音楽を作ったりしたというニュースもありました。たとえば、AIが作る音楽には興味はありますか?

石野:AIの作る絵はすごいから、音楽が作れるのなら聴いてみたいですね。ただ、まだそれは音楽という概念の中にあると思うんです。俺はゲテモノ音楽が好きですけど、AIが作る音楽ですごくゲテモノなのって、まだないんじゃないかな。コンピューターがでたらめな曲を作れるのなら、それはすごく興味はあります。ただ、それがあったとしても、自分の作る音楽をおびやかすものではない。自分に自信があるというわけじゃなく、それは別のものだと思います。うちらが16歳のときも49歳のときもこうやって「うわ!」とか「キャ!」とか言って遊んでるような要素って、コンピューターにはないですからね。

瀧:うちらはアップデートしないし。

石野:AIって成長しようとするでしょ? うちら断固として成長しませんから。

瀧:あいつら(AI)、そこがダメだよな。

石野:「そこが古いよ!」だって(笑)。

(聞き手・構成/ライター・松永良平)

AERA 2017年3月20日号