作詞活動35周年・売野雅勇が語る「少女A」「2億4千万の瞳」 (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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作詞活動35周年・売野雅勇が語る「少女A」「2億4千万の瞳」

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麦倉正樹AERA
80年代、歌謡曲の黄金時代を創出した売野氏。彼の目には、あの時代はどのように映っていたのか (※写真はイメージ)

80年代、歌謡曲の黄金時代を創出した売野氏。彼の目には、あの時代はどのように映っていたのか (※写真はイメージ)

砂の果実 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々

売野雅勇・初の著書『砂の果実』(朝日新聞出版)を刊行。11月16日には4枚組CD BOXとトリビュートアルバムがポニーキャニオンよりリリース

978-4022514073

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 中森明菜、チェッカーズ、ラッツ&スター……。80年代歌謡曲の黄金時代を彩るスターたちの言葉を生み出してきた作詞家・売野雅勇。歌謡曲の定式を破り、不良少年の純情や大人の切なさを鮮やかに切り取ってきた。

──豪華ミュージシャンが多数出演した、35周年記念コンサートが8月に開催されました。

 素晴らしいコンサートでした。こんなにお客さんに喜んでもらえるのかって、自分でも驚きました。みなさんが、僕が歌詞を書いた曲を愛してくださっていることがよくわかって、それが何よりも嬉しかったですね。あと、自分で言うのも何ですが、いい曲ばっかりだなって思いました(笑)。

──(笑)。その後9月には、初の自伝を出版されましたが、当時の様子がありありと描かれていて、本当に驚きました。

 もともと、記憶力はいいんですよ。ただ、なかなか思い出そうとしない(笑)。それをこの機会にちゃんと思い出すことができて、すごく良かったですね。なかなか充実した1980年代でした(笑)。

●コピーから作詞へ

──売野さんは、コピーライターから作詞の道に入られました。

 まあ、それも偶然みたいなものですよね。フリーのコピーライターをやっていたときにレコード会社のディレクターの方に「作詞をしてみないか?」と言われて。その頃、コピーライターの糸井重里さんが作詞した沢田研二さんの「TOKIO」が大ヒットしていて、僕にも何か書けるような気がしたのかな。で、書いてみたら、みんなが面白いと言ってくれた。だから僕の場合、自分の意思とは関係のないところから始まっているんですよね。

──売野さんは当時、どんな歌詞を理想としていたのですか?

“詠み人知らず”みたいなものが、結局いい歌なんだろうなっていうのは、当時から思っていました。つまり“エゴ”がないもの。僕がラッツ&スターに書いた「め組のひと」は、麻生麗二名義で書いたから、「あれも売野さんだったの?」って散々驚かれましたが、そういう感じが理想というか。

 いなせだね 夏をつれてきた女
 渚まで噂走るよ めッ!
 涼し気な目もと 流し目 
 eye eye eye
 粋な事件 起こりそうだぜ めッ!

 ラッツ&スター「め組のひと」
 作詞:麻生麗二 作曲:井上大輔

──それは、80年代という時代的な雰囲気とも関係していたのでしょうか?


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