Cさん:私は保育園のお迎えの都合で時短を選びましたが、結局は打ち合わせで遅くなったりする日もあるし、仕事内容としてはフルタイムとほとんど変わりません。それでも他に時短社員がいないので“浮いた存在”として上司の標的にされています。会社が業務拡大中ということもあって人手が足りず、「あなたのせいで他の人にしわ寄せがきている」とあからさまに言われたことがありました。そこからエスカレートして「仕事中に私語は禁止。笑うのも禁止」と私だけ注意されるようになりました。

Bさん:それはひどい。いじめじゃないですか? 私の職場も一昔前までは「俺の前で汗をかいてなんぼ」という体育会系上司ばかりでしたが、最近はだいぶ変わってきたなと思っています。整った制度、組織全体の風土、理解ある上司や同僚と、いろんな条件がそろわないと、ワーママが働きやすい環境は整わないのだなとあらためて思います。部下は上司を選べないので、育児に理解のある上司に当たるかどうかで、やりやすさに雲泥の差が生まれますよね。

Cさん:制度はあっても本当に使えるかどうかは上司次第。

Dさん:中途半端に環境が整うことでかえって“やさしくない制度”になっている場合もありませんか? 私の会社では全員にパソコンと携帯電話が支給されて、いつでも仕事ができる環境が整っていますが、稼働時間のすべてが管理されているわけではないんです。子どもを寝かしつけて夜中にメールチェックして仕事をこなしたとしても、勤務時間にはカウントされない。せめてアピールはしようと、深夜のメールのCCに同僚を入れたりもしますけどね(笑)。テレワークって、働いた分の給料は出るんですか?

Bさん:出ますよ。私が使い始めた時のテレワーク制度では週1回が標準だったのですが、いざ復帰してみると「2時間かけてやっと出勤したら、1時間後に保育園から発熱の呼び出し」などというパターンが何回か続いて。上司に事情を話してテレワークを利用できる頻度を増やしてもらった経緯があります。当事者がきちんと働きかけることが大事だなと強く思うんです。私の仕事は「テレワークでも成果を出せる」という結果を残すことだと思っています。上司にも「テレワークだからって評価にバッテンつけたら、制度を使う人は誰もいなくなりますよ」とハッキリ言いました。

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