Aさん:理想は「フレックス+在宅勤務」のような柔軟なワークスタイル。子どもに負担をかけない勤務時間を基本としながら、どうしても業務に集中しなければいけない時期には夜も対応できる働き方だったら、皆と同じ土俵で成果を出しやすいと思うんです。「今日は遅くまでやるぞ」という時には送迎付きの夜間一時保育が便利なので、もっと増えるといいなと思います。

Cさん:保育園が夜に対応してくれるのはありがたい半面、「いったいどこまで頑張ればいいの?」という葛藤もあります。「遅くまで預かってくれるんでしょ」とますます長時間労働が助長される気もしますし、子どもの負担も大きいですよね。学童保育が保育園より早く終わってしまう、小学校生活とのギャップも開くばかりで、来年迎える“小1の壁”がますます怖い。

●「小1休業」を切望

Dさん:私も娘が再来春入学なのですが、今から不安でたまりません。出産のために休業するように、子どもの小学校入学から夏休みまでの時期に集中して子どもに向き合うために、一時休業できる制度ができないかと本気で切望しています。

Cさん:「小1休業」、賛成です。第1子の就学に合わせて第2子の育休を計画する人も結構いますよね。それくらい働く親にとって切実な問題になっていることを知ってほしいですね。

──後に続く女性たちにはどんな姿を見せたいですか?

Aさん:短時間でも成果を出せるという姿を見せていきたいです。

Dさん:私も同じです。今の職場でどうしたらそれが可能になるのか、まだまだ模索中です。

Cさん:低い目標かもしれませんが、会社を辞めずに働き続けること。辞めたら道が途絶えてしまうと思うから。

Bさん:私たちの先輩方がそうしてくださったように、私たちも勇気をもって会社に働きかけることで、後進の道を開ける存在でありたいですよね。働き方の問題が政府でも議論されたり、企業のダイバーシティー研修もこれだけ盛んだったりと、追い風は感じています。「もう降りようか」と諦めかけている人にも手が差し伸べられる世の中になっていくと希望を持ちたいです。

(構成/ライター・宮本恵理子)

AERA 2016年9月12日号