海外ブランドが大注目 岡山県の工場が支持される理由 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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海外ブランドが大注目 岡山県の工場が支持される理由

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クロキ白い糸をインディゴ染料につけると、最初は黄緑色に、空気に触れると美しい藍色に変わる。これは水の透明度が高く、緑豊かな備中地域だからこそ出せる色だ。この糸から、デニム生地を織り上げる(撮影/藤岡みきこ)

クロキ
白い糸をインディゴ染料につけると、最初は黄緑色に、空気に触れると美しい藍色に変わる。これは水の透明度が高く、緑豊かな備中地域だからこそ出せる色だ。この糸から、デニム生地を織り上げる(撮影/藤岡みきこ)

クロキのデニム生地は、使った材料によって一枚一枚風合いが異なる(撮影/藤岡みきこ)

クロキのデニム生地は、使った材料によって一枚一枚風合いが異なる(撮影/藤岡みきこ)

 クロキの前身は「黒木織布」。工業用の綿布メーカーで、デニムの生産を始めたのは1970年代に入ってからだ。徐々に規模を拡大し、デニム用糸の染色や織りまでを手がけるようになった。

 転機が訪れたのは約10年前。出展した海外の展示会で、ラグジュアリーブランドがクロキの生地に注目した。契約を結んだ企業からは、「うちのコレクションは、すべてクロキでやりたい」 とまで請われたという。

 色ムラのない、濃厚なインディゴブルーの生地。光沢感もある。これを生み出すには、染色する時間と空気に触れさせる時間を緻密に計算しなければならない。ウォッシュ加工しても簡単にはくすむことなく、美しいブルーをキープし続ける。

 デニムの本場・アメリカは、なぜクロキの台頭を許したのか。黒木さんによれば、

「アメリカのファクトリーは、生産拠点を軒並み新興国に移したんです」

 そのせいで、伝統的な製法も途絶えてしまった。結果、素材にこだわって生地を作れるファクトリーの希少価値が高まり、ラグジュアリーブランドが日本のクロキやイタリアのファクトリーに向かった。産業の空洞化。日本のあちこちで起きているのと同じことが、デニムの本場でも起きていた。

AERA 2015年10月12日号より抜粋


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