児童相談所への通告 思わぬ形でプラスに働くケースも 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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児童相談所への通告 思わぬ形でプラスに働くケースも

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 虐待から子どもを守るために、自動相談所への通告は重要だ。通告は、虐待があった場合はもちろん、そうでない場合も、思わぬ形でもプラスに働くことがある。しかし一方で、誤った通告は相手を深く傷つけることも。どんなところに気を付ければいいのか。

 通告がプラスに働く例は少なくない。中学生2人に加え2歳と3歳の4人兄弟を育てる都内在住の女性(35)は、アパートのポストに走り書きされた一枚の紙切れを見つけた。

「足音や騒音に気をつけてください!苦情が入ってます」

 管理を任されている不動産屋からだった。その翌週、自治体の子ども家庭支援センターの職員の訪問を受けた。夜中に泣き声と叱る声がうるさいという苦情が複数舞い込んでいると言う。

「3歳と2歳じゃ、どうしても騒がしくなっちゃいますよね」。

 やさしく言ってはもらえたものの、「ええっ、複数って誰!?」とパニックになった。散歩にも出ずひきこもったため、遊びたい盛りの幼児は余計に寝ない悪循環。テスト前の兄たちが不満をぶつけ、外食産業で深夜まで勤務する夫(31)までキレて怒鳴りだす始末だった。

 2度目の訪問で、上の子2人と面談をしたいと言われたが、断った。2人は夫と血がつながっていない。夫による虐待を想定しているかのように感じたからだ。「ステップファミリーだから疑われたの?」と胸が苦しくなった。

 ところが、その後職員が夫と面会。自分のつらさを話してくれたようで、家で何もしなかった夫が一転協力的になった。

「最初は虐待じゃないのにって悔しかったけど、通報のおかげで子育てが楽になった」

 このように、通告には一長一短があるのだが、難しいのは、虐待かそうでないかの見極めだ。都内自治体の元相談員は語る。

「やんわり介入しても、通告された事実そのものに親は深く傷つく。両親の心をほぐしつつ状況を把握し、保育園や幼稚園、小・中学校など関係機関の話を聞きながら、時間をかけて判断することが大切」

AERA  2015年2月2日号より抜粋


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