仕事効率化のための「昼寝」が注目を集めている。厚生労働省が11年ぶりに出した「健康づくりのための睡眠指針2014」でも昼寝を推奨。意識の変化を促している。

 消費者側のニーズも高まっている。昨年11月に東京・神田神保町にオープンした女性専用の昼寝カフェ「corne(コロネ)」は、レースのカーテンでベッド8台が仕切られた専用スペースに、マッサージソファやメイク直し、ドリンクがついて10分160円。昼時はベッド待ちが出るほどの人気に。

 昼寝の時間が取れない人たちに「眠くなる前に目をつぶるだけでも効果があります」と話すのは、作業療法士の菅原洋平さんだ。ぐっすりと眠りスッキリ目覚める実感を得るのに関係する三つのホルモンの働きを促す「4-6-11の法則」を推奨し、いま企業から講演依頼が相次ぐ。「4-6-11の法則」とは、「起床から4時間以内に太陽の光を浴びる」「起床から6時間後に目をつむる」などのポイントを押さえることで、快眠を促すものだ。

 毎日の起床時間を決め、日中は眠気を感じる前に目をつむり、仮眠は午後3時までに済ませる。午後7時~午前4時はブルーライトカットメガネを使い、できるだけ強い光を見ないようにする。寝る1時間前に風呂に入ったり温かい食事を取ったりして体の深部の体温をいったん上げてから下げる急勾配があると、深い眠りにすっと入れる。

AERA  2014年6月30日号より抜粋