不況や雇用不安から、資格ブームに衰える気配はない。とはいえ、その数は千を優に超える。
 稼げる資格は何なのか……。 
どうせ時間とお金を使い苦労して取るなら、仕事に生かしたい。しかも、資格を取れば仕事が来るという時代は終わった。稼げる資格をどのように選べばいいのか。
 そこでAERA編集部では、約300の資格を持ち、情報サイト「オールアバウト」で資格ガイドをする鈴木秀明さん(31)に、「食べていける資格」を挙げてもらった。

■食べていける資格ランキング
 ※「稼げる度」「希少価値」「ニーズ」は各10点満点で、合計30点で採点。
 (< >囲みは国家資格、[ ]囲みは民間資格を表す。鈴木秀明さんへの取材を基に、AERA編集部で作成)
     ◇
◆不動産系
【1位】<不動産鑑定士>
稼げる度:9 希少価値:10 ニーズ:9
不動産価格を鑑定するスペシャリスト。試験の難易度が非常に高いことから、司法試験と並ぶ「狭き門」と言われることもある。3割近い鑑定士が東京で活躍。不況に左右されにくく、独立開業に有効。

【2位】<土地家屋調査士>
稼げる度:7 希少価値:8 ニーズ:8
不動産の表示登記の専門家で、調査・測量・図面作成なども行う。他の士業と比べて有資格者数が比較的少ない分、独立開業はしやすいといえそう。

【3位】<宅地建物取引主任者(宅建)>
稼げる度:6 希少価値:6 ニーズ:9
不動産取引に関するプロフェッショナル。数ある国家資格の中でも、抜群の知名度と応用力を誇る。不動産業者は有資格者を一定以上事務所などに配置しなければならず、ニーズは高く転職にも有利。

【4位】[公認 不動産 コンサルティングマスター]
稼げる度:7 希少価値:6 ニーズ:7
不動産の経営・投資・管理等に関する専門家資格。国家資格ではないが、不動産特定共同事業等の許可に関わる人的要件のひとつとして位置づけられている。

【5位】<マンション管理士>
稼げる度: 6 希少価値:7 ニーズ:7
マンションの管理組合・区分所有者へのアドバイザー。中高年の定年後対策としても人気で、独立開業も目指せる。宅地建物取引主任者などの関連資格と組み合わせれば、さらに強い武器になる。

【6】管理業務主任者
【7】建設業経理士
【8】インテリアコーディネーター
【9】認定ファシリティマネジャー
【10】福祉住環境コーディネーター1級

◆法務系
【1位】<弁理士>
稼げる度:9 希少価値:9 ニーズ:9
知的財産権のスペシャリスト。特許権や実用新案権、商標権などの産業財産権の申請を代行する。知的財産権の重要性が高まるにつれ、活躍の場は広がる。独立開業に向く。

【2位】<司法書士>
稼げる度:8 希少価値:9 ニーズ:9
法律事務の専門家。不動産登記や商業登記などの独占業務があり、登記業務のエキスパートとして独立開業も可能。不況にも強く、性別に関係なく活躍できるため、女性にもお勧め。

【3位】<社会保険労務士(社労士)>
稼げる度:6 希少価値:8 ニーズ:8
企業の人事・労務管理や社会保険・年金のプロ。世間からの注目度は高く、女性の受験者も増えている。有資格者の半数近くが独立開業しているが、企業への提案力や営業力が必要。

【4位】<行政書士>
稼げる度:6 希少価値:6 ニーズ:7
官公署に提出する書類を依頼者に代わって作成したり相談に乗ったりする専門家。扱える書類は数千種類を数え、独立開業にも向いているが競争相手も多く、得意分野を持つことが重要となる。

【5位】<知的財産管理 技能士1級>
稼げる度:6 希少価値:7 ニーズ:6
特許権や商標権など知的財産権を管理するスペシャリスト。専門性が高く、コンテンツ産業が活性化していく中で、中小企業でも必要な存在になってきた。弁理士試験の腕試しとしても有効。

【6】ビジネス実務法務検定1級
【7】通関士
【8】ビジネス実務法務検定2級
【9】法学検定アドバンスト〈上級〉コース
【10】知的財産管理技能士2級

◆財務・会計・金融系
【1位】[アクチュアリー]
稼げる度:10 希少価値:10 ニーズ:9
保険数理・年金数理のスペシャリスト。試験は難関だが、生命保険会社や損害保険会社だけでなく、年金コンサルティングファーム、監査法人、年金、共済、資産運用など多彩なフィールドで活躍できる。

【2位】<税理士>
稼げる度:8 希少価値:8 ニーズ:9
税務の専門家。納税者の「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」は税理士の独占業務で、ニーズは高い。独立・開業もしやすいが、何らかの得意分野が求められるだろう。
 
【3位】<公認会計士>
稼げる度:9 希少価値:7 ニーズ:7
監査・会計の専門家。会計監査業務は公認会計士の独占業務だが、人余りで試験合格者が監査法人に就職できないケースが相次いでいる。一般企業で会計スペシャリストとして働くことも可能。
 
【4】[US CPA(米国公認会計士)]
稼げる度:9 希少価値:7 ニーズ:6
米国の公認会計士資格。日本国内では独占業務を持つわけではないが、監査法人や会計事務所のほか外資系企業の英文経理や内部監査、財務管理業務で活躍できる。
 
【5】[証券アナリスト]
稼げる度:7 希少価値:6 ニーズ:6
証券市場分析のプロフェッショナル。証券会社や金融機関などでの活躍が期待される。資格取得が即独立や収入アップにつながるわけではないが、肩書に箔を付けることはできる。

【6】CFP(ファイナンシャルプランナーの国際ライセンス)
【7】簿記検定1級
【8】CIA(公認内部監査人)
【9】BATIC(国際会計検定)
【10】銀行業務検定

AERA 2月18日号