イラスト/小田原ドラゴン
イラスト/小田原ドラゴン

 日本では、憲法第19条で「思想及び良心の自由」が保障されている。つまり安倍派のやっていることは、「事実上の弔意の強制」である。政府が憲法を守らなくていいのか、という話にまでなる。

 そういえばニュースを見ていたら、自民党の高見美加・新潟県議会議員が、国葬の日に、半旗を掲揚しない方針を示した県内の自治体について「なるほど、よく覚えておきます」と恫喝(どうかつ)とも取れるツイートをしたことが問題になっていた。

 とてつもなく強い、与党・自民党。彼らの脅威は、愚かな身内かもしれない。安倍派のあげた気炎が、自民党に飛び火し、大火事になるかもしれない。しかし今までのことを考えれば、それが当然であって、自然な流れに思えてこないか?

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

週刊朝日  2022年10月28日号

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室井佑月

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室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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