「2代目のオーナーの雪山秀人が、『沖縄そばを、内地の人にも違和感なく食べてもらいたい』と独自に開発したスープと麺です。スープは豚だけではなく、かつお節をブレンドすることで、あっさりしていながらも深みのある味に。麺も沖縄そばそのままだと太くてスープに絡みにくいので、腰がある伸びにくい細麺を開発しました」(店長・請園[うけぞの]健太さん)

 ラーメンのような平打ちパスタのような、歯ごたえのある麺がスープにぴったり。沖縄でも他県の沖縄そばのお店でも食べられない、ここでしか食べられない特別な沖縄そばになっている。

 そして、忘れちゃあいけないのが、どんぶりを覆うようにどっさり載った「ソーキ」こと沖縄風スペアリブ。お箸で骨からスルッと簡単に外れるのに、頬張ると歯ごたえがあり、その上ジューシー。そしてコラーゲンたっぷり。食べ終わった後ウェットティッシュで拭いても口の周りがしっとりしている。沖縄料理は長寿食で有名だが、美容食としても効果が高い。

 沖縄そばの他にも、ヘチマの炒め物の「ナーベラ定食」など、夏バテに効果がありそうな沖縄野菜を使った定食もある。

 ここでしか食べられない味を求めて平日でも30分、土日だと1~2時間並ぶのは当たり前とのことだが、期待は裏切らない。逆に一度食べたら行列してでも食べずにはいられない。特別な沖縄そばをぜひ一度ご賞味あれ。

所在地:鶴見区仲通3-72-2/営11:00~15:00、16:00~20:30/休火曜日、第3水曜日

★三線をBGMに泡盛でカンパイ

■居酒屋八ちゃん

沖縄でもよく見かける南国の花・ブーゲンビリアが迎えてくれる店先(撮影/小山風子)
沖縄でもよく見かける南国の花・ブーゲンビリアが迎えてくれる店先(撮影/小山風子)

 17時を過ぎると、どこからともなく三線の音が聞こえてくる。おきなわ物産センターと同じ建物の奥で観光の相談にのっている鶴見沖縄県人会の福徳未来さんによると、「ここは昼間がらんとしているので、中華街などを期待されてきた方はがっかりするみたいなんです。でも、夕方からはいろんな居酒屋さんが少しずつ開きだして、雰囲気が出てきますよ」。言葉のとおり、昼間は閉まっていた通りに明かりがポツポツとともりだす。

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