沖縄菓子の代名詞・黒糖サーターアンダギーは1個92円。隣の工場で作っている。(撮影/小山風子)
沖縄菓子の代名詞・黒糖サーターアンダギーは1個92円。隣の工場で作っている。(撮影/小山風子)

 他にも、健康食材として内地でも人気がある「海ブドウ」や昆布の炒め物「クーブイリチー」などのお惣菜(そうざい)、暢子もお土産にしていた沖縄版ドーナツ、サーターアンダギーも売られている。サーターアンダギーやお惣菜はすべて自家製。「隣にある工場で、毎日作っています。サーターアンダギーは1日200から300個程度の売り上げでしたが、『ちむどんどん』が放送されるようになってから、600から1千個、売れるようになりました」(おきなわ物産センター代表・下里優太さん)

おきなわ物産センター・下里優太さん(撮影/小山風子)
おきなわ物産センター・下里優太さん(撮影/小山風子)

 鶴見に住む沖縄出身の人たちの胃袋を満たすと同時に、現在では沖縄独特の食材を求めて地元はもとより全国各地からの観光客で土日はごったがえすそうだ。

 下里さんは、そんな状況を今後も地域振興に生かしていきたいと意気込む。

「これを機会に、沖縄も鶴見も好きになってもらいたい。僕が沖縄から出てきたのは高校を卒業してから。こっちに来てみて、沖縄の良さを初めて感じたというか、やっとわかったような気がするんです。これからも、ここを発信地に沖縄の良さを皆さんに知ってもらえたらうれしいです」

所在地:鶴見区仲通3-74-14鶴見沖縄県人会館1階/営10:00~19:00/休年末年始以外は無休

町中に貼られている「ちむどんどん」のポスター。(撮影/小山風子)
町中に貼られている「ちむどんどん」のポスター。(撮影/小山風子)

★行列もやむなし 特別ソーキそば

■うちなーすばヤージ小(グワー)

超人気店にもかかわらず、お店はこぢんまり。店の前にできる行列が目印(撮影/小山風子)
超人気店にもかかわらず、お店はこぢんまり。店の前にできる行列が目印(撮影/小山風子)

 次に向かったのは、「うちなーすば ヤージ小」。店名をヤマト言葉=標準語になおすと「沖縄そば 屋宣(やぎ・創業者の姓)ちゃん」。「小」は愛称で「~ちゃん」。

 店名の通り、沖縄そばの店だが、「内地イチおいしい」と評判で、沖縄タウン一の行列店としても知られている。

ソーキそば(800円)。食べごたえのあるソーキは沖縄そばと相性抜群。この一杯で満腹に(撮影/小山風子)
ソーキそば(800円)。食べごたえのあるソーキは沖縄そばと相性抜群。この一杯で満腹に(撮影/小山風子)

 一番人気は、「ソーキそば」。一口すすってみて、ウワァ~。これまでの「沖縄のおそば」のイメージをいい意味で裏切る味だ。まずまったく臭みがない、そしてのど越しが良い。沖縄そばというと、少し生臭くて、麺が太いというイメージが覆された。それもそのはず、だしと麺はお店のオリジナルなのだ。

次のページ