2019年に中国の軍事パレードに登場した極超音速弾道ミサイルDF17
2019年に中国の軍事パレードに登場した極超音速弾道ミサイルDF17
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 米中関係が冷え込む中、中ロの艦隊が津軽海峡を通過して日本周辺を一周するという「挑発」に出た。さらに、中ロが世界に先駆け開発した「最新兵器」が米国をも脅かす。不安ばかりの極東軍事情勢、日本はどう生き延びればいいのか。

【写真】中国最新鋭の055型ミサイル駆逐艦「南昌」

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中国軍とロシア軍の艦艇や航空機が、日本周辺の海域や空域で物騒な動きを見せている。

 中ロの艦隊が初の合同巡視活動を行ったのは、10月17~23日。両国のミサイル駆逐艦、フリゲートなど5隻ずつ計10隻が18日に北海道と青森県の間の津軽海峡を抜け、太平洋を南下した。22日には鹿児島県の大隅海峡を通過し、東シナ海に入った。日本列島をほぼ一周したかたちとなり、岸信夫防衛相は会見で「我が国に対する示威活動を意図したもの」と非難した。

 この動きで特記すべきは、中国最新鋭の055型ミサイル駆逐艦「南昌」が、初めて海外での軍事演習に参加したことだ。南昌は排水量1万トンを超え、水上戦闘艦としてはアジア最大級を誇る。

 軍事ジャーナリストの竹内修氏が解説する。

「南昌は中国の『遼寧』空母打撃群の要となる直衛艦です。1995~96年の第3次台湾海峡危機のとき、中国は米軍が派遣した二つの空母打撃群を前に屈服せざるを得なかった。そのトラウマを払拭するために海軍力を増強していき、最高水準の攻撃力を持つ南昌をつくったといわれています。手持ちの戦力の中で最大限のプレゼンスを発揮するため、南昌の威容を見せつけたのでしょう」

 中ロの狙いは、日米や欧州各国による対中包囲網を牽制することだ。今年に入り、南シナ海や東シナ海で日米が中心になって頻繁に共同演習が行われてきた。8月には英国の空母「クイーン・エリザベス」が初来日し、日米英、オランダが共同演習を実施。10月2~3日には米英軍の空母3隻が参加し、日本、オランダ、カナダ、ニュージーランドを加えた6カ国で大規模な演習を行った。

 防衛ジャーナリストの半田滋氏が指摘する。

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