
元GS少女たちがあわや失神?──「タイガース・メモリアル・クラブ・バンド」のコンサートDVDが発売された。「シーサイド・バウンド」「ブルー・シャトウ」「ダンシング・セブンティーン」など、往年のGSサウンドがよみがえった。
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タイガース・メモリアル・クラブ・バンドは、ザ・タイガースの森本太郎(タロー)さんを中心にグループサウンズ(GS)の出身者たちが集まって結成され、1988年から90年代半ばにかけて活動したバンド。このほど、93年9月18日に中野サンプラザホールで開いたコンサートの模様が、DVD「懐かしきラブソング」に収められた。
森本さん、加橋かつみさん、岸部シローさんのザ・タイガースの面々に加え、ジャッキー吉川とブルー・コメッツの三原綱木さん、シャープ・ホークスの安岡力也さん、ザ・ワイルドワンズの渡辺茂樹さん、ザ・ジャガーズの岡本信さん、ザ・カーナビーツのアイ高野さん、オックスの真木ひでとさんら花形スターが勢ぞろい。身ぶり手ぶりもそのままにグループサウンズのヒット曲を熱唱する姿は、70年前後に青春を過ごした世代やファンにとってたまらなく懐かしい光景だ。
ユニット結成の経緯について森本さんに聞くと、「当時、僕はライブハウスに行くのが好きで、グループサウンズつながりの人のライブによく顔を出してました。漠然と『またウエスタンカーニバルみたいに何人も集まってやれたら面白いんじゃないか』と思っていたんですが、タイミングよく阿部進さんから『花の万博の記念コンサートでなにかやってほしい』と声をかけられたんですね。それが直接のきっかけになって、みんなに結成を呼びかけました」とのこと。
一方、真木さんは森本さんからの誘いに驚いたという。「まさかそういう企画に声がかかるなんて思ってもみませんでした。それまで森本さんとは空港ですれ違った時にご挨拶することくらいはありましたが、ちゃんとお話ししたことがなかったんです。オックスはそもそも『タイガースをめざせ』という思いで始まったバンド。そういう方たちと一緒にユニットができるというのは純粋に嬉しかったですね」