──今回演じる役について、どんな思いを抱いていますか?

田中:僕、皆さんがご存じの通り、舞台の真ん中で手を広げて胸張って歌えるようなアイドルじゃないんです。映画を見れば悪役に憧れるし、ドラゴンボールはベジータが好き。だから、チャンプは自分としてはしっくりくる役です。

菊池:たしかに樹は見た目もイメージもチャンプにぴったりだよね。心の中にアツいものを持ってるし、人の気持ちに寄り添える男なので、チャンプという役がより深いものになる期待があります。

 オラついているチャンプに対して、僕の役は内気な部分があるイメージです。

田中:風磨も、普段のキャラクター的にはチャンプ寄りに見られがちだと思う。でも、実はみんなが思ってるよりずっと繊細なんですよ。すげー頭いいし、いろいろ考えちゃうタイプ。その繊細さは、主人公とリンクしてると思うな。

──お互いのことを本当によく理解しあっているんですね。

田中:Jr.時代から10年来のつきあいなので。僕ら、青春はジャニーズにしかないんです。みんなが学校の友達と遊んでる時にリハーサルとかをして、合間に仲間と話すのが楽しい時間だった。風磨とはプライベートでもよく一緒に遊んでて、ガキの頃からのツレっていう感覚です。

 入所は同期だけど、風磨が先にデビューしたんですよね。でも、ライバルよりは仲間っていう感覚なのであまり気にしなかった。Sexy Zoneや風磨のソロライブのバックに何度も出て、仕事への取り組み方や情熱もよく理解している。風磨とならいいものを作る上で話が早いなと思っているので、不安はないです。

菊池:僕にとっても、田中樹とやれるっていうのは、大きな意味があることです。お互いくすぶってた時期もわかってるし、この二人で、ここで一発頑張りたいなって思いはありますね。

──演出を務める堂本光一さんからは、どんな指導を受けましたか?

田中:前回の舞台を見てどう思ったか、自分と風磨はどうしたいのかなど、すごく僕たちの意見を聞いてくれて。

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