売れっ子バイプレイヤーが語る宿命「いつでもバイトできる覚悟」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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売れっ子バイプレイヤーが語る宿命「いつでもバイトできる覚悟」

菊地陽子週刊朝日
普段から体を鍛えているだけあって、姿勢が良く、上半身は逆三角形。何げない立ち姿もピシッと決まる (撮影/写真部・高野楓菜)

普段から体を鍛えているだけあって、姿勢が良く、上半身は逆三角形。何げない立ち姿もピシッと決まる (撮影/写真部・高野楓菜)

おかやまはじめ (撮影/写真部・高野楓菜)

おかやまはじめ (撮影/写真部・高野楓菜)

 2018年8月に発表された「日経エンタテインメント!」のドラマ出演数ランキングで、光石研、滝藤賢一、遠藤憲一と並ぶ9位にランクイン。言わずと知れた名優にも関らず、多くの人は名前も知らない俳優がいる。それがおかやまはじめさんだ。学生劇団を続け、卒業後も鈴木聡さん率いる「ラッパ屋」で長く活躍するおかやまさん。57歳のベテランとなった今でも「役者の宿命」を背負う。

前編/三谷幸喜の劇団解散で俳優の道に ベテラン俳優に与えた意外な影響】より続く

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 30歳で岐路に立ったとき、俳優としてやっていこうとする気持ちを後押ししてくれたのは、ラッパ屋での活動だった。

「仕事がまったくないときもラッパ屋の舞台には出ていたので、なんとか自分は役者だと思うことができた。もし、途中でラッパ屋が解散していたら、僕も役者を辞めていたかもしれない。つまり、自分が今こうして役者をやっているのはラッパ屋のおかげというかラッパ屋のせいというか(笑)。でも、役者を続けられたことは幸せでした」

 35歳のとき、退路を断つ意味で、「俳優の仕事がこなくてもいいから、もうバイトは辞めよう」と思い立つ。

 つまらないものを「つまらない」と断じるのではなく、知恵とユーモアを交えて相手を傷つけない感想を言えるようになったのもこの頃だ。

「30代は階段をのぼろうと必死にもがいていたし、斜に構えている部分もあったけれど、そんなに虚勢を張らなくても、誰も取って食うわけじゃないとわかった。ヘマをしたところで、殺されるわけじゃない。役者も雇われだけど、監督だってカメラマンだって雇われ。みんな、同じ船底の板に立っているとわかって、だったら、40代は階段をのぼるんじゃなく、待ちの、受け身の姿勢でやってみようと。そう思ったらぐんとラクになった」

 今月の18日から8日間、おかやまさんにとってのホームであるラッパ屋の舞台に立つ。「コメンテーターズ」は、ラッパ屋主宰の鈴木聡さんが、昨年4月に上演するはずだった舞台。それをこの1年で練り直し、コロナ禍を経験したジャスト・ナウな作品に昇華させた。


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