林:私はつい母親の目線で見ちゃうから、つらいなあと思っちゃいましたよ。シムさん、今度はミュージカル(「消えちゃう病とタイムバンカー」東京芸術劇場4月6~25日、梅田芸術劇場4月30日、5月1日)でも主演するんですね。

シム:はい、出させていただきます。

林:生の舞台と、それを撮った生の映画を配信するという新しいスタイルみたいで、なんかおもしろそう。私、シムさんってお芝居の人だと思ってたけど、歌とダンスもいけちゃうんですね。

シム:お稽古して頑張ります(笑)。歌も踊りも、演技と同じくらい好きです。今度の作品はいちおうミュージカルなんですが、ふつうのミュージカルとは違って、独特の世界というか、歌も想定外の歌い方になるんじゃないかと思います。私がこの作品をやりたいと思ったのは、私が今まで演じてきたキャラクターとまったく違うキャラクターだったから。チャレンジになると思ったんです。台本を読んで、これはやるべきだと思って、すぐ「やります」と言いました。ただ、なぜ演出の長久(允)さんが私をキャスティングしてくださったのか、その理由を私も知りたいです。

(構成/本誌・松岡かすみ 編集協力/一木俊雄)

シム・ウンギョン/1994年、韓国生まれ。2003年のドラマで子役デビュー。映画「サニー 永遠の仲間たち」「怪しい彼女」などヒット作で主演。映画「新聞記者」で、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を外国人として初めて受賞。20年、ドラマ「七人の秘書」(テレビ朝日系)出演。現在、ドラマ「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(テレビ東京系)出演中。新作映画「椿の庭」(4月9日公開予定)で主演を務めるほか、ミュージカル「消えちゃう病とタイムバンカー」(東京公演4月6~25日、大阪公演4月30日、5月1日)でも主演を務める。

>>【後編/シム・ウンギョン「お芝居って努力しなければダメ」 完璧主義な一面】へ続く

週刊朝日  2021年3月26日号より抜粋