老舗ホテルが生き残りをかけ、テレワークや終電対応 “苦渋の選択”で 休館・営業縮小も (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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老舗ホテルが生き残りをかけ、テレワークや終電対応 “苦渋の選択”で 休館・営業縮小も

松岡瑛理週刊朝日#新型コロナウイルス
宇都宮グランドホテルの外観=同ホテル提供

宇都宮グランドホテルの外観=同ホテル提供

庭園に面したカフェ=宇都宮グランドホテル提供

庭園に面したカフェ=宇都宮グランドホテル提供

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響に昨年来、振り回されてきた宿泊業界。年が改まっても主要都市圏に再び緊急事態宣言が出されるなど、苦境が続く。長年、多くの観光客らに愛されてきた老舗ホテルも例外ではない。一部に休業や営業縮小の動きが見られる一方で、生き残りをかけて新たなサービスを打ち出すホテルもある。それぞれの取り組みを追った。

【写真】宇都宮グランドホテルの庭園に面したカフェ

「苦渋の決断をいたしました。せめて今よりは感染者数が減少し終息の兆しが見えるまで、すべての営業を休むことといたしました」

 1月16日付の栃木県の地元紙にこんなメッセージを載せ、同18日から2月28日まで休館することを発表したのが、宇都宮グランドホテル(宇都宮市)だ。皇族をもてなす割烹(かっぽう)旅館から始まり1971年に開業した名門ホテル。日本庭園を含む約2万坪の敷地面積を誇る。

「年末年始、新型コロナの感染状況やその報道を見ながら、休館すべきかどうかで悩んでいました」

 同ホテルの小林博昭副社長はこう振り返った。「昨春の緊急事態宣言中、都内の百貨店は休業していましたが、今年は初売りも行われ、買い物や食事を目的に人が出ていくのだろうと思いました。宇都宮にも東京同様、百貨店やショッピングモールがあります。私どもの宿も一定の規模面積を持っていて、人の流れを生み出す一因になっている。それなら、せめて私どもだけでもそれを止めたいと考えました」

 栃木県や宇都宮市の営業時間短縮の要請に応え、1月8日には館内のレストランなどの短縮営業を開始。まもなく13日には、同県が緊急事態宣言の対象地域に追加され、「中途半端に営業を続けるより、もう施設を閉めるべきだ」(小林副社長)と決断した。

 約1カ月の売り上げがゼロになるのは、覚悟の上だ。

「昔から『二兎(にと)を追う者は一兎(いっと)をも得ず』と言います。仮に従業員やお客様に感染者が出て、それが全国区のニュースになってしまえば、“イメージダウン”によるリスクのほうがはるかに大きい。休業期間中、宴会などの予約のあったお客様には営業再開後に予定を移してもらえないかと、アプローチをかけています」(同)


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