「財務担当の専務となった娘婿は、もともと芸能界ではなく、別の業種にいた人。彼は芸能界の慣例よりも、企業経営の観点から経費を見直し、ムダを省こうとしたんです。スタッフたちの行動に目を光らせ、コストカットに大ナタを振るった。マネジャーらは、耐えられなくなって辞めたようです。古賀会長にはついていきたいけど専務にはついていけない、という声をあちこちで聞きました」(石川氏)

 一方、同社関係者からは、こんな声も聞こえる。

「専務のせいにするのはおかしい。ちょうど、役員の改選期だったので、少なくとも退社した2人の取締役は任期満了ということで、ご自身の方から『退社したい』という申し出があったそうです」

 ここ1年ほどで、10人以上のタレントらが事務所を去ったオスカー。「ドクターX~外科医」や「リーガルV~元弁護士」(ともにテレビ朝日系)で高視聴率をたたき出した大黒柱の米倉涼子は3月に退所し、個人事務所「Desafio」を設立した。

 その後の仕事ぶりについて、広告会社関係者はこう話す。

「独立後、連続テレビドラマには出演していませんが、テレ朝から声はかかっているそうです。米倉にも今までとは違うものが出てくるかもしれない」

 米倉は、アメリカに拠点を置くNetflix(ネットフリックス)のドラマ『新聞記者』で主演を務める。

「昔なら、事務所は人気女優にネトフリのような配信もののドラマはやらせなかった。でも、今は制作費も出て、内容的に濃いものをやれる。もし世界に配信されて注目されれば、ハリウッドスターへの道だって開ける可能性がある」(前出の広告会社関係者)

 女優の岡田結実も昨年3月に退所し、芸能事務所「Viivo(ヴィーボ)」に移籍。1月7日から始まった連続テレビドラマ『江戸モアゼル』(日テレ系)で主演している。開始前、喜びとともに、自身のインスタを更新し、こうつづっていた。

「正直事務所が変わってから主役を張ることなんて二度とこないだろうと思っていた中での話をいただいて気合入りまくりのいい意味で行き詰まりまくりです。笑」

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残ったタレントにどれだけ仕事を入れられるか