いつ聴いても古くならない大貫妙子サウンド 本人が明かす“こだわり”とは? (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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いつ聴いても古くならない大貫妙子サウンド 本人が明かす“こだわり”とは?

菊地陽子週刊朝日
大貫妙子 (撮影/品田裕美)

大貫妙子 (撮影/品田裕美)

ユニバーサルミュージック社内で、原宿の竹下通りを眺めながらの撮影 (撮影/品田裕美)

ユニバーサルミュージック社内で、原宿の竹下通りを眺めながらの撮影 (撮影/品田裕美)

 9月26日には、新宿文化センターでコンサートを開催した。会場にお客さんは半分。

「私のコンサートに来るお客様は、元々お一人様が多くて、いつも静かに聴いてくださる。だから、飛沫とか関係ないのにな、と思っていたら、この日ばかりは一斉にスタンディングオベーションが起きたんです。鳴りやまない拍手とお客さんたちの笑顔を見て、『生の音楽が聴きたかった!』という思いがヒシヒシと伝わりました」

 11月3日に90年代に発表したアルバム4タイトルが、12月には、90年代から2000年代にリリースされたアルバム6タイトルが初アナログ化される。自粛期間中は、その準備などにも追われた。

「今日も、サロンでシャンプーをしてくれた若い女の子から、『大貫さんのLPを買いました。宝物です』と言われて、『どのLP?』と聴いたら、すごく初期の、70年代のアルバムだったので驚きました」

 音楽も、LPやCDなどの“盤”ではなく、サブスクリプションのような定額利用サービスやダウンロードが主流の今、大貫さんは、「耳に異物を入れるのは疲れるし。やっぱりスピーカーから聴かないとダメ」という理由で、LPやCDを愛聴している。

「いつ聴いても、大貫さんの音楽は古くならないですね」と言うと、「何度も聴き返して思うのは、“サウンドにこだわっている”ことが、古さとか新しさとかとは無縁でいられる理由なのかな、と思います」と答える。

「そもそも作るときに、“今流行っている音楽は何?”とか、そういうことは全く考えずに、今までやってきたので。私たちの時代は、アルバム制作を始めてから発売するまでに急いでも1年はかかっていた。新しさにこだわれば、作ったそばからどんどん古くなるわけで、そこにフォーカスして作ってもしょうがない。自分が本当に好きな音像、好きな世界観にどうしたら近づけるか、考えてきたのはそれだけですね」

 とはいえ、70年代に大手のレコード会社と契約した際に、「ぜひ売れるものを作ってください」と言われたこともあった。


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