話題のナイキCM 「炎上マーケティング」との違いは? (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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話題のナイキCM 「炎上マーケティング」との違いは?

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松岡瑛理週刊朝日
ナイキのCMに対するSNSでの書き込み

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ナイキのCMの一場面

ナイキのCMの一場面

 スポーツメーカー大手のナイキジャパンが公開したCM「動かしつづける。自分を。未来を。」が、インターネットを中心に大きな反響を巻き起こしている。

 冒頭、「ときどき考えるんだ。私って、何者?」というモノローグとともに登場するのは、少女がサッカーボールを蹴るシーン。

 その後、スマホで、「連載コラム『現代の在日問題を考察する。』」と書かれたコラムを読んだり、チマ・チョゴリを着て登校する際、奇異な目で見られたりするシーンが続き、少女が在日コリアンであること、自身の社会的な境遇やアイデンティティーに葛藤を抱える様子を想起させる。

 映像には他にも2人の少女が登場し、それぞれに学校や家庭での人間関係に悩んでいることがうかがえるが、最後は取り組んでいるサッカーを通じて笑顔を取り戻していくという流れだ。

 同社広報に内容を聞いたところ、映像に出てくる3人はいずれも10代で、差別やいじめを受けるが、サッカーを通じてつながる。自信や楽しさを手に入れながら悩みを一緒に乗り越え、困難の中でも自らの能力をフルに発揮させていく、といったストーリーらしい。

 作品は実在するアスリートの証言をもとに作られたといい、

「差別は世界中に存在する問題です。アスリートたちの証言が、私たちがいじめと差別に対して率直に意見を述べるきっかけとなりました」

 などと制作意図について説明している。

 作品の公開後、インターネットでは称賛の声が上がる一方、「日本に人種差別はない」「日本人を悪者にしている」などの反発もあり、ツイッターでは「#ナイキ不買」のハッシュタグが拡散される事態に。このことから、「ナイキ広告が炎上」といった見出しつきの記事も拡散された。

 しかし、一連の騒動を、「炎上」と表現することがはたして適切なのか。

 デジタルマーケティングに関する著書があり、海外の広告事情にも詳しい遠藤結万氏は、今回のキャンペーンについて、こう指摘する。


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