※写真はイメージです (GettyImages)
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主な保険の種類と見直しなどのポイント (週刊朝日2020年12月4日号より)
主な保険の種類と見直しなどのポイント (週刊朝日2020年12月4日号より)
最近は選択肢も増えている (週刊朝日2020年12月4日号より)
最近は選択肢も増えている (週刊朝日2020年12月4日号より)

 新型コロナウイルスの勢いが衰えず、健康や家計の不安は高まるばかり。保険も同じように、加入しているもので備えは万全か、ムダなものに入っていないか、心配の種は尽きない。うつやストレスで働けない場合など、コロナ時代に頼りになる保険を紹介しよう。

【見直してみよう!主な保険の特徴とチェックポイントはこちら】

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「新型コロナウイルスの感染拡大後、医療保険についての相談が増えています」

 保険に詳しいファイナンシャルプランナー(FP)の竹下さくらさんは話す。病気や健康への意識が高まり、“万が一の備え”として加入を検討する人が相次いでいるというのだ。

 景気の落ち込みで仕事や収入に対する不安感も高まり、加入済みの保険を見直して出費を抑えたいと考える人も目立つ。

 見直しにはいい機会だが、早合点は禁物だ。

「新型コロナに感染しても、国の『指定感染症』なので検査代や治療費は全額公費で賄われます。民間の医療保険も保険金の支払い対象ですが、コロナへの備えのためだけに慌てて入る必要はないでしょう」

 保険は、毎月の保険料を払ったり、加入時にまとまったお金を用意したりしなければならない。中長期でみると数百万円や数千万円になる“買い物”だが、不確実なリスクへの備えであるだけに、保険料が適正かどうかを判断しにくい。

 もともと、日本人は保険に入りすぎだという。生命保険文化センターが一昨年発表した調査によれば、1世帯当たりの年間保険料は平均38・2万円。それだけの額をため続ければ、わりとまとまった額になる。

 保険に入れば、確かに安心感は得られるかもしれない。だが、保険料が家計を圧迫し、本当に必要な支出に回せなくなってしまっていたら、本末転倒だ。

 では、本当に頼りになるのはどんな保険か。どんな点に注意して選べばよいだろう。

「保険で備えようとしているものが『自分で対応できるリスクかどうか』が、必要か不要かを見分けるポイントです」と指摘するのは、『保険払いすぎ見直しBOOK』(河出書房新社)などの著書があるFPの長尾義弘さんだ。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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