内館牧子「“若者には負ける”がいい老後のスタート」 人生100年時代の生き方 (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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内館牧子「“若者には負ける”がいい老後のスタート」 人生100年時代の生き方

太田サトル週刊朝日#介護を考える
内館牧子さん(左)、くさか里樹さん

内館牧子さん(左)、くさか里樹さん

「ケアママ!」の蔵野たからと一人息子の勝利、早乙女千陽

「ケアママ!」の蔵野たからと一人息子の勝利、早乙女千陽

対談は東京と高知を結ぶリモートで実施=撮影・高橋奈緒(写真部)

対談は東京と高知を結ぶリモートで実施=撮影・高橋奈緒(写真部)

くさか:介護されている方も、「すぐ死ぬんだから」の主人公、忍(おし)ハナさんのように元気でおしゃれな方も、きれいでいたい、きれいになりたいというのは、みんな同じですよね。

内館:私はリュック自体を否定しているのではないんです。ただ、「どこへ行くにもリュック」に慣れることで、着ているものも多少汚くても大丈夫とか、頭も帽子かぶっちゃえば大丈夫とかなってくるのが怖いなぁって。

くさか:「すぐ死ぬんだから」を読んだことで、「絶対におしゃれをつらぬこうと思った」って友達も言っていました。

内館:くさかさん、この先、どういう年の取り方をしていきたいですか?

くさか:どうなるかわからないですけれど、私、たぶんぼけちゃうと思うんですよ。

内館:え、なんでそんな確信的に言えるの!?

くさか:母がいまそうなんですが、昔から忘れっぽかった母に、私、そっくりなんですよ。だから、将来はそうなるんだろうなァって。でも、介護をテーマにした漫画を描くまでは、ぼけたくないなァと思ってたのですが、いまは、たとえぼけたとしても、自分自身が変わるわけじゃないから、そのときは周りに助けてもらえばいいやって思うようになりました。

内館:「助けてもらえばいいんだ」っていう考え方は、本人をすごく楽にするでしょうね。

くさか:人の世話にはならないなんて、思っちゃいけないんです。これまでいっぱいがんばって生きてきたんだから、どんどん世話になればいい。

内館:「若い者には負けん!」とか「若い者の世話にはならない!」とか言いたがるおじいさん、おばあさん、いるでしょ。若い者には負けるに決まってると認識することが、いい老後のスタートだと思いますね。

くさか:うちは母が86歳で、父が87歳。母のことを父がかいがいしく面倒みる「老老介護」状態ですが、楽しくやっているみたいです。私も週に1、2回、様子を見に行っています。

内館:うちは母が95歳で、すごく元気です。それでも、いずれ歩くのもおぼつかなくなって、頭もはっきりしなくなってくる。そのとき、くさかさんがおっしゃるように、介護をクリエーティブな作業として面白がっている人が必ずいると思うと、安心できますね。だけど年の取り方や身体の衰え方って、それぞれ差があるでしょ。100歳超えてシャンとしている人もいれば、もっと若いうちからそうでない人もいる。その差ってどこからくるんでしょうね。

くさか:やっぱり長~い生活習慣じゃないですかね。あと、見えやプライドばかりを意識しないことですね。自分らしくいることを考えたほうがいい。自分らしく生きて、できないということに否定的にならず、「まあいいか」と考える人のほうがいいみたいです。


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