亡くなった竹内結子さん(c)朝日新聞社
亡くなった竹内結子さん(c)朝日新聞社
茨城の海でサーフィンをする三浦春馬さん(卯都木さん提供)
茨城の海でサーフィンをする三浦春馬さん(卯都木さん提供)

 9月27日、40歳という若さで旅立ってしまった女優の竹内結子さん。2000年代、2010年代を代表する女優の突然の訃報は日本中に衝撃を与えた。コロナ禍の中、不気味な負の連鎖のように続く芸能人の自殺。いったい何が起きているのか、総力取材した。

【写真】茨城の海でサーフィンをする三浦春馬さん

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 99年、NHKの連続テレビ小説「あすか」の主役に抜擢されると、「ランチの女王」(フジテレビ系、2002年)で月9の主役としてさらに評価を高めた。05年、映画で共演した中村獅童と「デキ婚」で男児を授かるが、夫の女性問題もあり08年に離婚。芸能界に詳しい放送作家の山田美保子さんが語る。

「獅童さん側も長男の親権が欲しかったでしょうが、竹内さんは強固な意思を持っていて、親権を渡さなかった。それから10年以上シングルマザーとして育児をして、その間、男性との噂もなかった。頑なに一人で頑張っていた印象です」

 実力派女優の地位を確立する一方で慈善活動にも熱心で、16年の地震後、被災地支援をする一般社団法人「ロハス南阿蘇たすけあい」に寄付をしていた。同法人の井出順二代表理事長が語る。

「当初は竹内さんから『公にしないでほしい』と言われていて、普通の方ではできない額の支援を4年間いただきました。電話で『頑張ってください。困っている人のために活用してください』とお言葉をいただき、心遣いが素晴らしい方と感じた。9月10日に寄付があったばかりでした」

■頑張り屋な性格 三浦春馬と相似

 昨年2月には同じ事務所に所属する俳優・中林大樹(35)と電撃婚し、今年1月に第2子を出産。

 だが、周囲の環境は変わりつつあった。

「長年、竹内さんを担当した女性マネジャーが数年前に配置換えになった。竹内さんに目をかけていた創業者社長が会長となって現場から遠のき、ドラマや映画より稼げる音楽コンテンツを重視する路線にシフト。中谷美紀、柴咲コウという同年代の同僚女優は相次いで独立したが、竹内さんは夫のこともあり独立は難しい。C‌Mなどの仕事が決まらない不安に産後うつやコロナ禍が重なり、不安定な状態になったとも考えられる」(前出の関係者)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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