昼寝も意外と大事だ。

「私たちは寝不足でなくても、起床から7時間前後に一度、軽い眠気がきます。これは体内時計の作用による生理的なものです。午後の作業効率を上げ、ミスを減らすためには適切な昼寝をとる必要があります。昼寝は午後2時前後にし、30、40代ぐらいまでは20分まで、50代以降は30分までにとどめます。長い昼寝は夜の睡眠に支障をきたします」(内村さん)

【夜の対策】
 体内時計が正確だと、朝の光を浴びた16時間後に眠気が訪れる。そうならないのは、原因があるからだ。まず、食後のうたた寝はダメ。夜に眠れなくなる。就寝3~4時間前からは食事も控えたい。栄養の代謝や吸収も体内時計の影響を受ける。朝スッキリと目覚めるためには、夜、胃腸を休ませる必要がある。

「研究では、10~12時間程度食事をしない時間を作るのが望ましいとされています。朝7時に起きるとしたら、夜9時までに食事を終えるのがベストです」(駒田さん)

 就寝1~2時間前には、スマホやパソコン、テレビなどの使用をやめる。画面から放たれるブルーライトは、メラトニンの分泌を減らすからだ。オンライン飲み会も早めに切り上げる勇気が必要。どうしてもスマホなどを見たいときは、ブルーライトをカットするメガネなどを着用する。

 お勧めもある。就寝1~2時間前の入浴だ。

「入浴には睡眠を促す効果があります。40~41度ぐらいのぬるめの湯につかりましょう。好きな入浴剤でバスタイムを楽しめば、コロナ禍によるストレスも解消できます」(駒田さん)

 体内時計を味方につけて健康を維持しよう。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2020年10月2日号