弘兼:今日もモスに行きましたが、座席の横にはパーティションとしてアクリル板がちゃんとあるんですね。あまり神経質になるのもよくないけれど、そうならざるを得ない状況というのも理解できる。国民全体が少し価値観を変えていかなくちゃいけないという気がしますね。
櫻田:オンライン会議などがどこまで進むのかと考えますね。デジタルで何か接触しなくてもリアルなことができないかと、リモート化への動きですね。対面との割合が7:3でいくのか8:2になるのか。0にはならないでしょうが、その戻り方というのがどうなるか。
桜井:アフターコロナというのは3、4年先になると覚悟しているんですけど、私は元に戻ると思っています。なぜかというと、東京と山口県を比べると山口のほうがものすごく危機感があるように見えるんです。山口は「一人でも感染者が出たら大変だ」「あの人はコロナ離婚したんだ」とか、そんな声があちこちで聞こえて、なんかこの社会いやだな、という感じがあった。一方、東京を見ていると、割合からいえば、近くにコロナにかかっている人があまりいないからか、危機感が薄く感じる。ところが、山口も居酒屋などに行ってみればどうってことはない。みんな気にしていないんです(笑)。
弘兼:確かにいいか悪いかは別として、欧米や中国では、飲食店ではおおらかにやっていますね。
(構成/本誌・大崎百紀、矢崎慶一)
>>【後編/「獺祭モスバーガー」? 弘兼憲史らのコロナ禍の「新経営論」】へ続く
※週刊朝日 2020年8月28日号より抜粋