金谷君のゴルフで特筆すべきなのはコースマネジメントの能力が高いことでしょうね。彼のラウンドについて回ってると、「この子すごいな」と思いますね。自分は自分っていうコースマネジメントを持ってて、相手がどうこうは関係ないです。今回の最終18番も、3番ウッドできちんとフェアウエーをとらえて2オンさせてくるところなんかは、落ち着いてますよね。まあ全英オープンのときは練習ラウンドについて見てましたけど、英樹がやることに対して、決して寄せていかないですね。僕は僕のやり方があるんだ、と。まったく動じてなかった。すごいと思いました。

　人にはできるけど自分にはできないってことを理解してるんじゃないですか？　英樹みたいに300ヤードをキャリーでは飛ばせないじゃないですか。そこに寄せていってもしょうがないんで。無理なコースマネジメントをしないっていうことを考えてるんじゃないかと思います。それはもう誰よりも長（た）けてるなと、一瞬で思いました。

　11月15日の金曜日には、マルジュニアのスポンサー企業のみなさんとのコンペがありました。僕のやりたいことを理解してくださって支えてもらってますので、ほんとにありがたいです。将来的には海外への挑戦を希望するジュニアの選手を資金面で支援するような活動ができたらと思ってますね。

※週刊朝日 　2019年12月6日号

著者プロフィールを見る
丸山茂樹

丸山茂樹

丸山茂樹（まるやま・しげき）／1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

丸山茂樹の記事一覧はこちら