昨年の「桜を見る会」に参加した木下優樹菜さんと藤本敏史さん(c)朝日新聞社
昨年の「桜を見る会」に参加した木下優樹菜さんと藤本敏史さん(c)朝日新聞社

 一般人を「恫喝」したとして大炎上したタレント木下優樹菜さん(31)が11月18日、芸能活動の自粛を発表した。自身のインスタグラムで10月9日に謝罪を投稿した上、所属事務所が正式に発表。それでもネット上では大バッシングが続いている。

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 騒動の発端は、木下さんの姉が勤務していたタピオカ店とトラブルになったことだ。

 木下さんは7月に自身のSNSで<ゆきなのお姉ちゃんさやかがオープンしました20日から是非タピりにいってね>と、姉が勤務するタピオカ店を宣伝するも、10月になって<もうお店にはいかなくて大丈夫です>と投稿。投稿は、姉と店長の間でトラブルがあったこをを明かし、店側を非難する内容だった。

 しかしその裏で、木下さんが店長に対し恫喝ともとれる内容のダイレクトメッセージ(DM)を送っていたことが報じられると、インターネット上で大炎上した。以下、木下さんが送ったとされるDMの一部だ。

<弁護士たてて、法的処理、いくらでもできるからこれからの出方次第でこっちも事務所総出でやりますね。>

<いい年こいたばばあにいちいち言う事じゃないと思うしばかばかしいんだけどさー>

<週刊誌に姉がこういうめにあったって言えるからさ、ほんと、そろそろちゃんとしないと立場なくなるよー>

 高圧的な言葉の数々が並ぶが、「芸能人としての自覚も、ネットリテラシーもなかったとしか思えません」と言うのは芸能評論家の三杉武氏だ。

「木下さんは当初こそヤンキーキャラやおバカキャラでしたが、結婚してからは好感度の高い庶民派なママタレントにうまく移行していきました。SNSで人気を集めて成功して、親近感を売りにしていただけに、他者に向けた攻撃的な発言はママタレとしては致命的でしょう」

 いまだにネット上では木下さんへのバッシングがやまないが、これは昨今のある風潮が関係しているのではと三杉氏は分析する。

「コンプライアンスだ、ハラスメントだと盛んに言われている時代に、『事務所総出でやります』『週刊誌に言えるからさ』といった権力をひけらかすような“上から目線”の発言はインパクトが強すぎました。世間は敏感に反応します。こういったイメージは一度ついてしまうと、拭い去るのは難しいです」

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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