ドン小西 (撮影/写真部・東川哲也)
ドン小西 (撮影/写真部・東川哲也)
ブラッド・ピット(俳優、映画プロデューサー)/1963年、米国生まれ。俳優を目指し大学を中退後、89年に映画デビュー。92年頃から脚光を浴び、以降、話題作につぎつぎ主演。俳優として3回アカデミー賞にノミネートされたほか、製作に関わった3作品が作品賞を受賞=9月12日、主演とプロデューサーを務めた映画「アド・アストラ」来日記者会見で (写真/写真部・小黒冴夏)
ブラッド・ピット(俳優、映画プロデューサー)/1963年、米国生まれ。俳優を目指し大学を中退後、89年に映画デビュー。92年頃から脚光を浴び、以降、話題作につぎつぎ主演。俳優として3回アカデミー賞にノミネートされたほか、製作に関わった3作品が作品賞を受賞=9月12日、主演とプロデューサーを務めた映画「アド・アストラ」来日記者会見で (写真/写真部・小黒冴夏)

 9月12日、主演とプロデューサーを務めた映画「アド・アストラ」来日記者会見にブラッド・ピットが登壇。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。

【写真】今回チェックしたブラッド・ピットのファッションはこちら

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 今ふうにノンダメージのジーンズをゆったり穿(は)いて、ダンガリーシャツを外出し。スエード靴とか口髭とかハンチング帽とか、ラフなアイテムにジャケットを合わせて……って、ハリウッドで一、二を争う俳優のファッションが、こんなふうに言葉で説明できていいのかね。

 だいたいジーンズっていうのがずるい。若者のデニム離れが言われて久しいけど、大人の場合はジーンズといえば、流行につまずいて、オシャレをサボるようになった人のシンボル。それなりに便利なアイテムだから、オシャレの現役を降りた人が飛びつくんだよね。

 プロデューサー専念の噂もあるけど、そもそも世界有数の俳優だろ。来日した富豪がどこでディナーをするのかと思ったら、例えば毎晩、「餃子の王将」だったらどうよ。セレブの私生活をのぞきたいと手ぐすね引いていた大衆は、がっかりだよね。それと同じで、ときには最先端のファッションを見せるのもこの人の役割。ていうか、そういう役割も含めて、高いギャラが支払われてるんじゃないのかね。ま、ワイルド系へのキャラ変えはステキですが、ジーンズはご一考を!

(構成/福光恵)

週刊朝日  2019年10月4日号