愛知県議がこう話す。

「過去3度、開催されているが、ほとんど愛知県が主導で丸投げのような感じ。少女像が展示されることも、早い段階で愛知県は知っていたはず。その前に実行委員会などで論議して、こんな大ごとになる前に回避できなかったのか。税金が投じられるイベントなので、リスクヘッジを考えなかったのか…。大村知事の方にも問題がある。だが、今では知事、市長ともスイッチが入って非難の応酬だわ」

「憲法違反」と大村氏から指摘された河村氏は本誌に対してこう吠えた。

「誤解しちゃぁ、いかん。ワシは中止を要請、意見をしただけで権力を使ってやめさせたわけじゃない。中止を決めたのは大村氏だ。本来なら、ワシが意見を言った段階で、臨時で実行委員会でも開催して、作者も含めて、話し合うのかと思っていた。だが、実行委員長代理のワシに相談なく、大村氏は中止を決定。その時、京都の放火事件をほのめかすようなFAXがきたので、混乱を避けるとか言っていた。ワシにも同じような文書がきとるよ。だから、ワシの自宅にも警察が来て、警護するなど大変だった。話し合いは民主主義の根幹。それもわからん大村氏がわしが憲法違反だなんて、何を言っとるのか」(今西憲之) 

※週刊朝日オンライン限定記事

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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