昨年4月に閉鎖された「漫画村」のサイト画像(画像を一部修整しています) (c)朝日新聞社
昨年4月に閉鎖された「漫画村」のサイト画像(画像を一部修整しています) (c)朝日新聞社

 人気漫画を無料で読める海賊版サイト「漫画村」を運営していたとして、7月7日にフィリピンのマニラ国際空港で拘束された星野路実(ろみ)容疑者(27)について福岡県警などが著作権法違反容疑で逮捕状を取った。強制送還され次第、逮捕する方針だという。

 同県警などは別の男1人も指名手配し、10日には男女2人を逮捕した。多数の協力者がいるとみられ、捜査は拡大しそうだ。

「漫画村」は2016年1月に開設された。昨年4月に閉鎖されるまで、7万冊以上の人気コミックや漫画雑誌などが無断で掲載されたとされる。「以前から星野容疑者は漫画だけでなく、アニメや動画の配信、まとめサイトを運営するなどして膨大な広告収入を稼いでいたようだ」(捜査関係者)

 コンテンツ海外流通促進機構によると、「漫画村」は17年9月~18年2月で計約6億2千万のアクセスを集めた。1カ月だけで約1億6千万(18年2月)にも上った。この数にコミックや雑誌の平均単価をかけると、約3192億円の被害額になるという。

「漫画村」について刑事告訴していた講談社は、次のコメントを発表した。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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