

野菜と梅干しをトマトジュースに投入したら、1~2分ゆっくりとかき混ぜて味を均等になじませる。 (撮影/写真部・松永卓也)
料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「簡単ガスパチョ」。
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夏の暑さに負けて、ついついダラダラしてしまいそうになるとき、私はいつも亡くなった母の言葉を思い出します。
「しゃきっとせな、あかんで」
ああ、大阪で暮らしていた子どもの頃、何回言われたことか。
暑い日はなるべく火を使わないようにしたいですね。そこでトマトジュースを使ったガスパチョ(スペイン料理でおなじみの冷製スープ)の作り方をご紹介したいと思います。
用意するのは無塩トマトジュースと野菜と梅干し。野菜は角切りに、そして梅干しはみじん切りにして、トマトジュースに混ぜるだけです。梅干し2個分の塩分と酸味が、あっというまにトマトジュースをガスパチョに変えてくれますよ。梅干しの果肉は口の中でさわやかなアクセントになります。また、この一品で野菜をたっぷりとることができるので、夏バテ防止にはピッタリです。
そのまま食べてもいいですし、冷やしうどんや冷やしたパスタにかけて食べてもいいでしょう。これでトマトゼリーを作ってもいいと思います。
暑さに負けていられません。ちゃんと食べて、ほんま、しゃきっとせな、あかんわ。
(構成/赤根千鶴子)
■簡単ガスパチョ
【材料(2~3人分)】きゅうり1/2本、玉ねぎ1/4個、パプリカ(赤・黄色)各1/2個、梅干し2個、無塩トマトジュース300ml、オリーブ油小さじ1
【作り方】(1)野菜類は5mmの角切りに。梅干しは種をとり、みじん切りに。(2)ボウルにトマトジュースを入れ、野菜と梅干しを加えてよく混ぜ合わせる。食べる直前にオリーブ油をかける。
【ワンポイントアドバイス】
野菜と梅干しをトマトジュースに投入したら、1~2分ゆっくりとかき混ぜて味を均等になじませる。
※週刊朝日 2019年7月19日号