

今秋、日本で初開催される米ツアー。解説を務めることになった丸山茂樹氏は今後の盛り上がりを期待する。
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海外メジャー第3戦の「全米オープン」(6月13~16日、米カリフォルニア州ペブルビーチのペブルビーチGL)は、アメリカの35歳、ゲーリー・ウッドランドが勝ちました。2018年2月以来の米PGAツアー4勝目で、メジャーは初優勝でした。
彼はカンザス州出身で、地元のウォッシュバーン大学にはバスケットボール選手として、奨学金をもらって入ったそうですね。でも1年でカンザス大学に移って、卒業してからプロゴルファーになったと。そこにどんなドラマがあったのかは知らないんですけど、何かの機会があったら聞いてみたいですね。
ウッドランドはロングヒッターではあるけど、バラツキが多かったんですね。数字だけでいうと、アプローチとパッティングに関してはものすごく低いんです。いまでも。そのウィークポイントが、まあ全米オープンのときは神がかってよかったというのは間違いないと思うんですね。
アプローチに関してもパッティングに関しても、見てる感じでは申し分なかった。十分Aクラスの戦いぶりだった気がします。これが転機になってそっちにいくという人もいっぱいいますし、彼にとってもこれが分岐点だったのかもしれないですね。これからはいろんな期待も背負うでしょう。でもアメリカ人って「俺はできる」っていうマインドの人が多いので、うまくいく方向に期待したいです。
あとは彼のキャディーのブレナン・リトルっていう男がキーマンなのかもしれません。マイク・ウエアのキャディーを長年やってて、マスターズを勝たせてますし、ウッドランドとのコンビネーションも非常にいいのかなという気がしますね。ちょうど僕がアメリカで9年間プレーしてたときに仲のよかったキャディーなんですよ。めちゃくちゃ明るくて、陽気でいつもニコニコしてて、すごく穏やかで。大好きなキャディーでした。ああいう明るいキャラクターで途中で声かけられて、「頑張ろう」とか「いい感じだぞ」なんて言われると気分が乗ってくるんですよ。ウッドランドも、そういう恩恵は受けてる気がします。