伊藤比呂美「それが80年代の私たちよ」バブル世代の女性を語る (1/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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伊藤比呂美「それが80年代の私たちよ」バブル世代の女性を語る

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伊藤比呂美(いとう・ひろみ)/1955年生まれ。78年、『草木の空』で現代詩手帖賞を受賞し、デビュー。85年、『良いおっぱい悪いおっぱい』で「子育てエッセー」分野を開拓。99年『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』で高見順賞、07年『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』で萩原朔太郎賞、08年、紫式部文学賞受賞。84年から熊本在住、97年からアメリカ・カリフォルニア州に在住しつつ、熊本とカリフォルニアを往復する生活。18年から、早稲田大学文学学術院教授として後進の指導も行う。 (撮影/写真部・小原雄輝)

伊藤比呂美(いとう・ひろみ)/1955年生まれ。78年、『草木の空』で現代詩手帖賞を受賞し、デビュー。85年、『良いおっぱい悪いおっぱい』で「子育てエッセー」分野を開拓。99年『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』で高見順賞、07年『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』で萩原朔太郎賞、08年、紫式部文学賞受賞。84年から熊本在住、97年からアメリカ・カリフォルニア州に在住しつつ、熊本とカリフォルニアを往復する生活。18年から、早稲田大学文学学術院教授として後進の指導も行う。 (撮影/写真部・小原雄輝)

伊藤比呂美さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・小原雄輝)

伊藤比呂美さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・小原雄輝)

「女の生」に寄り添った創作姿勢が共感を呼ぶ詩人、伊藤比呂美さん。離婚後、アメリカで3人の娘を育て上げ、28歳年上のパートナーを見送った今、熊本を拠点に活動を続けています。近年は介護や老い、死を見つめた作品を多く刊行。そんな伊藤さんに同世代の女性の生き方、これからの文学などを、作家の林真理子さんがうかがいました。

【伊藤比呂美さんと林真理子さんの2ショットはこちら】

*  *  *
林:伊藤さんはエッセーもお書きになってるけど、言葉のリズムとか言葉の選び方が……。

伊藤:詩人でしょ。それが足かせになっちゃってね。こだわらなきゃ、林さんみたいに広く読まれるエッセーが書けるのにと思って。

林:とんでもないです。すごく人気あるじゃないですか。

伊藤:まあ、人生にいろんなことがあるからね。ネタがなくなると、ネタを探して人生を破滅に追い込んでいくんで(笑)。

林:破滅に追い込まなくたって、人のことを書いてればいいじゃないですか。

伊藤:人のことなんておもしろくないもん。私は他人にまったく興味ないし、妄想も働かないし想像もできない。やっぱり家族とか親しい人のことじゃないと。

林:そうかあ。娘さんたちはもう独立してますよね。孫はいるの?

伊藤:いますよ。

林:かわいい?

伊藤:実を言うと、娘のほうがかわいい。だっておもしろいのよ、娘のほうが。でもそんなに興味があるわけじゃない。基本的には「勝手にやってください」みたいな感じかな。林さんは結婚がちょっと遅いんですよね。子どもを産んだのがいくつのときですか。

林:44歳のとき。娘がまだ20歳だから、家庭生活やってなきゃいけないわけ。子どもが大学を出て就職したら、好きなことやりますけどね。

伊藤:それにしても、前の時代と私たちの時代って、大きく変わってません? 私たちとその前の世代と何が違うかと言ったら、私たちは産んだり育てたりをけっこう貪欲にしてきたでしょ。前の世代は、意識してそうしない人も多いですよね。子どもを産んでない人が多いし、産んでてもそのことについて書いてないし。われわれの世代からそれがガラッと変わったなと思って。

林:確かに。下の世代になると、もっとふつうに子どもを産みますよね。


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