「お寺に泊まろう」が静かなブーム 素泊まり100万円の豪華施設も (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「お寺に泊まろう」が静かなブーム 素泊まり100万円の豪華施設も

浅井秀樹週刊朝日#旅行
1泊100万円の仁和寺「松林庵」の大広間 (c)朝日新聞社

1泊100万円の仁和寺「松林庵」の大広間 (c)朝日新聞社

例えば、こんなお寺に泊まれる(週刊朝日2019年3月22日号から)

例えば、こんなお寺に泊まれる(週刊朝日2019年3月22日号から)

 上原さんは瞑想・体験型セミナーの講師で、コミュニケーション分野で早稲田大学非常勤講師も務める。通っているヨガスタジオが企画した2泊3日の瞑想と呼吸法の高野山合宿に参加した。参加者は20~50代ぐらいの30人ほど、インストラクタークラスの人たちで9割方が女性だったという。トイレ付きの和室1部屋に4人で泊まり、お風呂は大浴場だった。

 宝城院によると、標準的な部屋は1室2人利用で1泊2食付き1万800円(税込み)~。

 宿坊は一般人が旅館やホテルのように宿泊できるものもあれば、施設を一棟貸しする高級別荘のようなものもある。京都の仁和寺にある松林庵は素泊まり1泊100万円(税抜き)。888年創建の寺は宇多天皇が譲位後、出家し法皇となって住むなど、皇室出身者が代々門跡となり、世界遺産にも登録された。

 松林庵は1937年に寄贈された木造2階建てで、かなり傷んでいた。日本財団が外国人旅行者に日本文化を体験してもらう「いろはにほんプロジェクト」の助成対象とした6寺院の一つで、宿坊として生まれ変わり、昨年5月ごろから本格的に宿泊客の受け入れを始めた。総事業費約1億5700万円のうち、日本財団が約1億2600万円を助成。部屋9、浴室、脱衣所、トイレ、洗面所を備え、周りの木々に溶け込むよう作庭し、境内とつながる自然のままの風景を楽しめるようになっている。

 松林庵は体験型宿泊施設で、一般の拝観時間後は御殿の礼拝など、ある程度、仁和寺を借り切ることができる。宿泊料とは別にオーダーメイドでどういう付加価値をつけるかは本人次第。どのような体験をしたいか、エージェントを通じて寺側と事前調整する。仏教儀式で僧侶が唱える声楽の「声明(しょうみょう)」のコンサートをしたいのか、部屋には花道家元クラスに花を生けてほしいのか、そうした受け入れの調整・準備に時間がかかるという。

 関係者によると、松林庵の宿泊客はこれまで10組ほど、欧米からと日本とでほぼ半々、アジアからはない。最近の宿泊客には奥さんが日本画に興味のある人もいた。広告宣伝はなく、富裕層への口コミ情報に頼るが、テレビを見て泊まった人も1組いたという。


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