ガラケーやキッズケータイの子が「友達はスマホを持っている」と機種変更を親にせがむかもしれない。大人でも中毒になるスマホの魔力。登下校に持参するとなれば、家での使用時間も増えるだろう。「子ども部屋に持ち込んでずっといじるようになれば、依存症の危険性もあります。年齢が低い子ほど、脳への害も甚大です」(尾木ママ)

 府教育庁によると、登下校中や校内での取り扱いなど、持ち込み時の指針を現在作成中。実際に認めるかどうかや運用の詳細は、市町村の教育委員会や学校に委ねるという。

 緊急時の「一利」がある一方で、日常の「百害」の悩みも尽きない。文明の利器と子どもの安全を巡る議論の行方に注目したい。(本誌・緒方麦)

週刊朝日  2018年12月21日号