多摩川138キロの旅 源流から河口まで下ってみた! (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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多摩川138キロの旅 源流から河口まで下ってみた!

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鮎川哲也週刊朝日
勢いよく進むカヤック。この後、カメラマンがバランスを崩して落ちる。数十メートル流されるも無事に上陸。「いや~、びっくりした~」と、ずぶ濡れの体を震わせながらつぶやいた(撮影/馬場岳人)

勢いよく進むカヤック。この後、カメラマンがバランスを崩して落ちる。数十メートル流されるも無事に上陸。「いや~、びっくりした~」と、ずぶ濡れの体を震わせながらつぶやいた(撮影/馬場岳人)

「多摩川のすべてを見てみたい」。記者とカメラマンが、無意味で無謀なチャレンジに出かけた。使用したのは、自前のカヤックとライフジャケットをはじめとした装備。動物に出会い、川に転落し流され、そして強い向かい風に立ち向かいながらも勇猛果敢(?)に河口を目指した。その行程をちょっとだけ紹介しよう。

【写真特集】多摩川138キロの旅 源流から河口まで下ってみた!

 多摩川とは、山梨県、東京都、神奈川県を流れる全長138キロの1級河川である。渓谷の源流部では一之瀬川、その後、丹波川と呼ばれ、小河内(おごうち)ダムから晴れて多摩川の名となり、住宅地と関わりの深い中流部、そして工業地帯を抱える下流部を経て東京湾へ注ぐ。その源流は標高1953メートルの笠取山(かさとりやま)の斜面にあり、水が枯れてなくなる場所を意味する「水干(みずひ)」とされている。

「多摩川のすべてを見てみたい」という思いで、まずは源流を目指した。

 作場平駐車場から一之瀬川のせせらぎを聞きながら登山道を歩く。突然、ガサガサと不自然な音がする。

「クマ! キツネ!?」

 正体は大きな角を持ったシカ。突然の闖入者を警戒して逃げたのだった。この日は7頭のシカとサル1匹に遭遇したが、人とは会わなかった。

「雨の平日だから、そんなもんか」

 登り始めて約2時間、突然、「多摩川の源頭(げんとう)」という標識が現れ、岩の間からポトポトと水滴が落ちていた。

「これこそ、大河の一滴!」と感慨に耽(ふけ)っているうちに天候が急転。アタフタと下山した。

 ここから138キロの旅が始まる。

 多摩川水系最大のダム・小河内ダムから下流は、できるだけカヤックで川を下ることにした。

 筆者は、北は釧路川から南は仁淀川まで、いろいろな川を下った経験があるが、出艇は毎回ドキドキする。「水量が多くて、流れが速いですね」。そうカメラマンと話し合う。意を決して、いよいよスタートした。

「ひー! ひゃー!」

 流れがかなり速い。すごい勢いで水を受け、カヤックは進む。後ろではカメラマンが精力的に写真を撮っている。とそのとき、「あ゛あ゛~!」と奇声が聞こえた。体を乗り出しムリな体勢で撮っていたため落艇したのだ。カメラマンは思いのほか速く流されていく。しかし、肩まで水に浸かりながらもカメラを上げて撮影し続けている。プロだ!


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