安倍首相と石破氏 (c)朝日新聞社
安倍首相と石破氏 (c)朝日新聞社
安倍晋三と石破茂を「妻力」「政策力」「実行力」「人脈力」「人間力」の5つで分析(週刊朝日2018年9月21日号より)>>安倍首相と石破氏の華麗なる家系図はこちら
安倍晋三と石破茂を「妻力」「政策力」「実行力」「人脈力」「人間力」の5つで分析(週刊朝日2018年9月21日号より)

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【分析グラフ】「妻力」「政策力」「人間力」など…安倍晋三と石破茂を徹底比較!

安倍晋三 家系図(週刊朝日2018年9月21日号より)
安倍晋三 家系図(週刊朝日2018年9月21日号より)
石破茂 家系図(週刊朝日2018年9月21日号より)
石破茂 家系図(週刊朝日2018年9月21日号より)

 自民党総裁選(7日告示)のタイミングに合わせるかのように発生した北海道の大地震。党本部は震災対応のためと3日間の総裁選活動自粛を決め、安倍陣営は「これで石破、小泉進次郎のラインは封じられる」と楽勝ムードだ。だが、本当にそうなのか? 徹底分析した。

 安倍首相の閨閥の華麗さは有名だ。母親の洋子さんの父親は、岸信介元首相。洋子さんの夫で、安倍首相の父親は晋太郎元外相。妻の昭恵夫人の実家は森永製菓の創業家だ。昭恵夫人を嫁にもらうことで安倍家に箔がついたという。

「私が安倍夫妻の仲を取り持ちましたが、おじいさんの岸信介さんは非常に喜んでいました。岸家の祖先は農家らしいんですが、これでロイヤルファミリーだと、食事をしたとき、お礼を言われました。だから、晋ちゃんも昭恵さんの少々のわがままは許してきたんだと思います」(安倍家と親しい元山口新聞幹部の濱岡博司氏)

 一方の石破氏は、父・石破二朗氏は鳥取県知事を15年務めたのち、参議院議員となり、自治大臣を務めた。母方の祖父も徳島県知事、山形県知事を務めた。両親はいわば知事ファミリー。石破氏も子供のころは知事公舎で過ごした。

 石破氏は大学卒業後、三井銀行(現・三井住友銀行)に入社。その後、父親の友人だった田中角栄氏から声をかけられ、田中派の事務局「木曜クラブ」に勤務。 1986年に自民党から初出馬し、当選を続けたが、93年に離党し、翌年に小沢一郎氏が率いた新進党に参加。しかし、97年に復党し、平成研(現・竹下派)に所属した。その後、無所属となり、自派閥を立ち上げている。

「離党経験があるため、竹下派のメンバーの中にはよく思っていない人がいます。自民党の有力派閥の中では竹下派だけが今回の総裁選は自主投票となった。参院のドン・青木幹雄さんが石破さんを推せと竹下亘会長に号令をかけたので、参院は支持することになったが、衆院は茂木敏充・経済再生担当相、加藤勝信・厚労相らが猛反発。竹下さんは派閥をまとめられず、衆院の大半は安倍支持です」(自民党幹部)

 竹下派の分裂はゴッドマザーである洋子さんの影響もある。洋子さんは8月、東京・永田町で開かれた日中文化芸術祭に加藤厚労相の義母の加藤睦子さんと仲良く現れた。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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