「若者の恋愛離れ」が叫ばれ、嘆かわしい一方、盛り上がるのが「熟年恋愛」。これからの日本を支えるシニアパワーは恋愛か、それとも? ジャーナリストの田原総一朗氏と作家の猪瀬直樹氏が激論。そして、猪瀬氏の婚約者、画家で女優の蜷川有紀氏も参戦した。
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田原:猪瀬さん、蜷川さん、まずはご婚約、おめでとうございます。
猪瀬・蜷川:ありがとうございます。
田原:高齢者の不安3Kといって、金、健康、孤独の問題があるというけど、その中でも孤独、つまりメンタリティーの部分は難しい。だから高齢者の生き方を書いた曽野綾子さんや佐藤愛子さん、下重暁子さん、五木寛之さんなんかの本がよく売れるんだね。
猪瀬:「人生100年時代」は誰も経験したことがないわけですから、どう生きるか皆が模索しているのでしょう。
田原:そういう中で猪瀬さんは「高齢化時代に結婚する」という生き方を示した。
猪瀬:僕は現在71歳です。今回の結婚では年齢のことばかり注目されるけど、数字としての年齢は関係ないのではないかと思っています。これは自慢ですが、先日、日赤病院で体内年齢をはかったら、51歳と出ました。人間にはそれぞれ生きた年数とは別に肉体的・精神的年齢があるわけで、そちらのほうが大事です。
田原:今の高齢者は昔の高齢者よりずっと元気で若いね。
猪瀬:まずはみんな体内年齢をはかってみればいい(笑)。もちろん、体内年齢だけではなく、意識の若さ、生きる意欲も重要。65歳=シニアだと決めて何でもあきらめてしまってはもったいない。
田原:蜷川さんとの年の差は14歳。年の差結婚という意味でも、猪瀬さんは70代の希望の星、快挙だ。そこで蜷川さんにお聞きしたいのだけれど、どうして猪瀬さんと生きていくことを決めたのだろう。
蜷川:元々猪瀬さんの本の大ファンだったんです。昔からご著書を読んでいて、「この本を読まないとダメよ」って人にすすめたりもしていたんです。