【腕の関節を鍛える体操】手をパーにして、すべての指の間を思いきり広げる。手の甲をひじのほうに近づけるようにおこし、ひじを伸ばす
【腕の関節を鍛える体操】手をパーにして、すべての指の間を思いきり広げる。手の甲をひじのほうに近づけるようにおこし、ひじを伸ばす

 立つ、歩くは日々の動作の基本。その姿勢が正しくないと、徐々に体の衰えが加速する。やがて、健康と要介護の中間の状態「フレイル(虚弱)」につながる。そこで、美しい立ち方と歩き方を学ぶため、元モデルで、ウォーキングスタイリストの櫻田千晶さん(53)を訪ねた。

【写真】猫背にならない?美しい座り方・立ち方・歩き方はこちら

 第一印象で得をする「In Show(印象)ウォーク」を掲げ、美しく歩き、生きることを指導している。仙台市を拠点に、教室「美姿勢のための美脚ウォーク」を全国で開催。「あなたは歩くために生まれてきた」と、歩きのプロのデューク更家さんに言われた女性だ。モデルのようなキレイな歩き方をめざすクラス「Walk on Runway(ウォークオンランウェイ)」には、若い人だけでなく、80代女性も参加する。

 まず美しい立ち方から。櫻田さんが見本を示し、ポイントを伝えてくれた。実際にやってみよう。美しい立ち方ならば、理想的な背骨のS字カーブになる。立ち方は、美しい歩き方の基本になる。

【美しい立ち方を心がけ、フレイルを防ごう】
1.壁にかかとをつけ、お尻、肩、後頭部もつける。肩先と壁の隙間は5センチほどに
2.腰の後ろに、手のひらが体の脇からギリギリ入るほどの隙間が理想的。これより広ければ、おなかを壁に近づけるように意識
3.この姿勢のまま一歩前に。横から見たとき、耳の穴、肩先、股関節、ひざ関節、くるぶしが一本の線になるように

 歩く際に大事なのは、身体の中心線を意識すること。この線上にかかとの中心が乗るように歩く。男性は線上に乗せるのではなく、線をかかとではさむように歩くとよい。

【歩く際は身体の中心線(おへそ~頭頂部の線)を意識】
1.左手をおへその位置に
2.そのまま前に伸ばして肩の高さまで上げる
3.右手を頭のてっぺんに
4.そのまま右手を上に伸ばす
5.伸ばした右手を下ろして左手にのせる
6.両腕が重なったところが中心線になる

 年を重ねてフレイルになると、つまずきやすい人が増える。櫻田さんはそんな人のために、足の着地時につま先を上げるようにアドバイスしている。

 また、次のような点を心がけると、美しく歩けるという。

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